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税理士法人 今井会計事務所

014.コストダウンと生産性向上(後編)  2012.07.10

 ・・・前回のつづき 

 

 ある日のこと、近所に量販店ができました。そこでは同じパソコンが1台7万円で売られています。両社は対抗して7万円で販売しなければいけません。これまでどおり年間100台販売できたとすると、売上高は年間で700万円になります。

 

 (1)コストが800万円かかるA社の場合・・・  利益は▲100万円(700万円−800万円)、利益率は▲10%(▲100万円÷1000万円)になります。

 

 (2)コストが600万円かかるB社の場合・・・ 利益は+100万円(700万円−600万円)、利益率は+10%(100万円÷1000万円)になります。

 

 B社は価格を下げても利益が確保できるため、今後も事業継続が可能です。さらに100万円ずつお金が貯まります。反対にA社は毎年100万円ずつ資金が減り、このまま続ければ過去の蓄えを吐き出し、借金を重ねたあげく倒産することでしょう。

 

 両社の運命を分けたのはコストの違いでした。コストを下げると企業として競争力が高まることがわかります。コストを下げるための方法は2つ。コストダウンと生産性向上です。今後はこのテーマに沿って、お話しを続けます。

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013.コストダウンと生産性向上(前編)  2012.07.09


  私は2006年からコストダウンと生産性向上に取り組んできました。成果が出始めたのは2009年。そこで改めてわかったのは、両者がうまくいくと、財政的にも精神的にも楽になるということです。今回以後はそのお話をしましょう。

 

 一般の皆様には具体的に数字を示してご説明した方が理解しやすいと思います。それでは例題。たとえばA社とB社は共に、1台10万円のパソコンを、年間100台販売していたとします。売上高は年間で1000万円になります。

 

 (1)コストが800万円かかるA社の場合・・・ 利益は+200万円(1000万円−800万円)、利益率は+20%(200万円÷1000万円)になります。

 

 (2)コストが600万円かかるB社の場合・・・ 利益は+400万円(1000万円−600万円)、利益率は+40%(400万円÷1000万円)になります。

 

 (1)のケースと(2)のケースを比較すると、B社の方が有利なことがわかります。B社はA社に対して、利益率が2倍のため利益も2倍得られます。これにより社内に留保される金額も、B社はA社より200万円多いことがわかります。

・・・つづく 

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012.イノベーションに挑戦しよう!  2012.07.07


  前回までにお話ししたことをまとめてみましょう。日本人は「改善」が得意です。しかし市場が成熟化すると、いくら改善を重ねても業績が上向くことなく、悪化するばかりです。改善すればするほど価格が下がるというジレンマに陥ります。

 

  改善はもともと同業他社と同じカテゴリーの中で競争に勝つためのものです。しかし市場が成熟化すると、改善の選択肢が狭まり、どの企業も似たり寄ったりの改善を繰り返すため、製品やサービスの差別化が難しくなります。

 

 顧客から見てわかりやすいのは価格の違いのみ。これが原因で価格競争が起こり、いくら改善を重ねても利益率が低下し、経営は苦しくなるばかりです。改善自体は素晴らしいものですが、改善だけでは必ず行き詰まるのではないでしょうか。

 

 イノベーション(革新)戦略は、他の業種、他の分野の異なる要素を結びつけることによって、新たな市場を生み出すための戦略です。また顧客から見て新たなカテゴリーへ移動することによって、価格競争を回避することもできます。

 

 自社の製品やサービスに異なる業界の要素を結びつけたら、一体どんな新しい価値が生まれるのか。イノベーションはこの問いかけからスタートします。日本経済復活のためにも、皆様のイノーべーションへの挑戦を大いに期待しております。

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011.新しい発想を生み出すためのトレーニング法  2012.07.06


  破壊的イノベーションにより、世界で最も影響力のあるマネジメントに選ばれた、クレイトン・M・クリステンセンは最新本の中で、「関連づける力を伸ばすヒント」を5つ提案していますので、一部を簡単にご紹介しましょう。

 

 ①新しい関連づけを強制する 自社の抱える問題や課題を思い浮かべる。次に適当なカタログを開き、最初に目についた製品と自社の問題や課題にどんな関係があるのかを考える。その製品が顧客へ提供している問題解決方法を、自社でも利用できないか想像してみる。

 

 ②他社になりすます 「破壊デー」なる催しを開く。アップルのような進んだ企業の服やグッズを身につけ、アップルの社員になりすまして自社の問題に取り組む。また適当に選んだ他社と、提携したり合併したら、どんな新しい価値を生み出せるか考える。

 

 ③たとえを考える  自社の製品やサービスを何かにたとえてみる。雑誌を読むようにテレビ鑑賞できないか → テレビ番組の自動録画サービス「ディーポ」。また自社の製品やサービスがiPhonのようになったらどうなるだろうと考えてみる。

 

 ④おもしろ箱をつくる 風変わりで珍しいものは、新しい関連づけを促しやすい。だから変わったものを箱に集めて眺める。

 

 ⑤スキャンパー
  (Substitute 代用)、(Combine 結合)、(Adapt 応用)、(Magnify 拡大 Minimize 縮小 Modify 変更)、(Put to other uses 転用)、(Eliminate 除去)、(Reverse 逆転 Rearrange 並べ替え)・・・洞察を生み出すための手法の頭文字。

 

 ※参考文献  クレイトン・M・クリステンセン他著「イノべーションのDNA」

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010.イノベーションとは新たな組み合わせ?  2012.07.05

 
イノベーションの重要性を最初に説いたのは、1883年にオーストリア・ハンガリー王国で生まれた経済学者ヨーゼフ・A・シュンペーターでしょうか。ドラッカー一家とも親しく、ドラッカーの経営理論に影響を及ぼしたと言われています。

 

 シュンペーターは「イノベーションとは新結合(すでにあるもの同士を、これまでと違った方法で結びつけること)」だと述べています。現代に生きる、破壊的イノベーションの提唱者、クレイトン・M・クリステンセンも「関連づけ」と述べています。

 

 「天才の発明も既存のアイデアを組み合わせに過ぎない」と言われています。まったく新しいアイデアを生み出せと言われたら、諦めるしかありませんが、新しい組み合わせを考えるだけなら、自分でも何とかできそうな気がしませんか。

 

 パソコンと様々なものを結びつけて世界的ヒットを生み出したのがスティーブ・ジョブズ。トンカツとカレーライスを結びつけて、カツカレーを生み出したのが、プロ野球往年のスター千葉茂さん。いろいろやってみる価値がありそうです。

 

  斬新なアイデアを生むためには、既存の常識を捨てなければいけません。そのためには現状を疑うこと。現状とは何か。なぜそうなったのか。そして現状をいかに破壊して、新しいものを生み出すのか。ここからスタートするようです。

 

 ※参考文献  クレイトン・M・クリステンセン他著「イノべーションのDNA」
            中野明著「シュンペーターの経済学がよくわかる本」 

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009.「改善の努力」だけではピンチを招くケース  2012.07.04

 ここで「努力」について考えてみましょう。回転寿司店と比べて、従来店は努力が足りなかったのでしょうか。決してそうではありません。高品質化など改善のために賢明に努力されたと思います。どこに違いがあったのでしょうか。

 

 それは「努力の有無」ではなく、「努力の目標」ではないでしょうか。目標を最初から間違えると、努力はすべて仇になって戻ってきます。この「目標(指標)」に日本人は弱いと、鈴木博毅著「超入門 失敗の本質」の中でも指摘されています。

 

 従来店は商品のライフサイクルが最盛期を過ぎた後も、既存のカテゴリーの中で「改善」を進めました。より高価格層の顧客の獲得を目標にしました。しかし低価格層の顧客から目を背けたことが、回転寿司店をさらに勢いづけたのです。

 

 改善のために努力することは素晴らしいことです。しかし市場の成熟化が進むにつれ、「改善」から「革新」へと軸足を移すべきだったのではないでしょうか。この2つの使い分けができれば、鬼に金棒なのでしょうが、非常に難しいと言えます。

 

 日本人は努力を無条件によいものと考えがちです。しかし実は失敗を目指して、一所懸命に努力をしていることもあります。せっかくの努力を無にしないためにも、「目標が正しいのかどうか」について、定期的にチェックしたいものです。

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008.回転寿司店から学びたい破壊的イノベーション  2012.07.03


  前回お話しした回転寿司について、破壊的イノベーションの観点から、下記にポイントを挙げました「破壊的イノベーションを、自社で実現させたい」、「他社が実現させて廃業に追い込まれるかもしれない」。読後の感想はいかがでしょうか。

 

①従来最低価格のさらに下からスタート 回転寿司店は従来の寿司店の顧客の最下層より、さらに下(ノン・カスタマー)からスタートした。従来店は既存の顧客層(カスタマー)しか見ていなかったため、回転寿司を別モノととらえ、ほとんど警戒していなかった。

 

②新たな価値を提供し、新たな市場(需要)を生み出す 回転寿司店は従来店にはない「家族団らん」という新たな価値を備えていた。これが社会の方向性とマッチしたため、急激に支持層を拡げていった。これは他の外食産業の顧客を奪うまでの結果になった。

 

③さらに大きな支持を狙う 回転寿司店は品質と価格帯を上げ、顧客層をじわじわと上層へ拡大した。一方の従来店はマーケティング戦略の「差別化」を実践し、「専門店」「高級店」など高価格層を目指す店も少なくなかった。しかしそれはさらに下層の顧客を失わせた。

 

④コストダウンのノウハウの有無 回転寿司店と従来店の品質差が縮んだ今、従来店はコストダウンのノウハウを持たないため、コストパフォーマンスの点で太刀打ちできない。価格を下げても顧客数が増加しないため、価格を下げることもできない状況になった。

 

⑤イノベーションにも賞味期限 多くの従来店が閉店に追い込まれる一方、超高級店と回転寿司店の二極化が進む。超高級店はリーマン・ショック後、顧客数が激減。また回転寿司店の中でも熾烈な競争が繰り広げられる。回転寿司店にもさらなるイノベーションが望まれる。

 

 ※参考文献  中野明著「クレイトン・クリステンセンの破壊的イノベーションがよくわかる本」 

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007.世界で最も注目される破壊的イノベーション  2012.07.02


  中野明著「クレイトン・クリステンセンの破壊的イノベーションがよくわかる本」を読んだときの衝撃を未だに忘れられません。もし自分の業界で起きたら、相当な打撃を受けます。数年前から進めてきた低料金化をさらに進める決意をしました。

 

 簡単にご説明すると、価格も品質も低い商品が、従来の顧客層のさらに下層から支持を拡げ、やがて市場を支配するといった内容です。破壊的イノベーションは、どの業界でも起こる危険性がありますので、十分な注意を払う必要があります。

 

 例えば「回転寿司」。「あんなものは寿司じゃない」と、当初は多くの人が見下していました。ところが今や大盛況。従来型の寿司店が、どれだけ閉店に追い込まれたことでしょうか。このポイントについては、次回ご説明します。

 

 クリステンセン教授は、競争戦略の世界的権威マイケル・E・ポーターと、ハーバード大学ビジネススクールで、人気を分かち合う看板教授です。2001年に発行された著書「イノベーションのジレンマ」で一躍有名になりました。

 

  また世界で最も影響力のあるマネジメントの権威50人「Thinkers50」の中で、クリステンセン教授が2011年の第1位に選ばれました。破壊的イノベーションは、今世界で最も注目されている戦略の1つなのかもしれません。

 

 ※参考文献  中野明著「クレイトン・M・クリステンセンの破壊的イノベーションがよくわかる本」 

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006.業界の違いから見たイノベーション戦略の必要性  2012.06.30

 
イノベーション戦略に取り組むべきかどうか。もし自社の属する業界が、今のままでも長期間、安定した収益を確保できるのであれば、マーケティング戦略のみでよいと思われます。あえて難しいイノベーション戦略に手を出す必要はないでしょう。

 

 しかし、そのような恵まれた業界など、今の日本に一体どれだけあるのでしょうか。大半の企業は利益が上がらず苦しんでいます。どこも似たような製品やサービスのため、競争に巻き込まれ、低価格化が進んでしまうからです。

 

 価格競争から抜け出すためには、顧客が単純に比較できない状況をつくり出すこと。つまり顧客から見て同業他社と異なるカテゴリーを作り、そこに移動することではないでしょうか。そこには新たな顧客の需要が見込まれなければいけません。

 

  「004.ランチェスター戦略とブルー・オーシャン戦略の違い 」でお話しした鮮魚店。「地域一番の本格まぐろ店」は他店のまぐろ価格と単純に比較が可能です。しかし「健康デパート」のサービス価格は単純に比較することができません。

 

 この方向性を説いているのがイノベーション戦略。具体的な戦略方法を提案しているのが、W・チャン・キムとR・モボルニュの「ブルー・オーシャン戦略」や、クレイトン・M・クリステンセンの「破壊的イノベーション」などです。

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005.困ったときこそドラッカー  2012.06.29


  ランチェスター戦略の勉強を始めると、「自社は何で1位を取るべきなのか」を決めなければいけません。しかし大半の企業は思い当たる材料もなく悩みます。毎日、熱病に冒されたかのごとく、昼夜を問わず自問自答に苦しむことになります。

 

 私は過去に勉強仲間と共にこの苦しみを味わいました。もともと順位にこだわらない性格なので不向きとも言えます。この呪縛から解放してくれたのがドラッカー。「つまらない1位より有益な100位に価値があること」を教えてくれました。

 

  ブルー・オーシャン戦略に出会ったのは、ランチェスター戦略に出会う1年前の2006年。こちらは理解そのものに苦しみました。挫折と再チャレンジを繰り返し、2009年にやっと理解に至ったのです。こちらもやはりドラッカーのおかげでした。

 

  「事業の目的は顧客の創造」「その方法はマーケティングとイノベーションの2つ」。ランチェスター戦略はマーケティング戦略の1つ。ブルー・オーシャン戦略はイノベーション戦略の1つ。これで位置づけが明確になり、すっきりしたのです。

 

  「ランチェスター戦略とブルー・オーシャン戦略の違い」。現在も当事務所のホームページに、この検索用語でアクセスがあります。このような方には、ドラッカー著「マネジメント エッセンシャル版」にて、経営の基礎を学ばれることをお勧めします。

 

 ※参考文献  P.F.ドラッカー著「経営の哲学」 

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004.ランチェスター戦略とブルー・オーシャン戦略の違い  2012.06.28

 ランチェスター戦略とブルー・オーシャン戦略の違いがわかると、マーケティング戦略とイノベーション戦略の違いも理解しやすくなります。両者を例にご説明しましょう。小売店の業績を決定する重要な要素が、たとえば下記の5つと仮定します。

 

①商品構成   ②立地条件  ③広告宣伝  ④仕入価格   ⑤顧客対応

  ランチェスター戦略(マーケティング戦略)は、この中の1つを選択し、さらに細分化し、その中で1位を目指します。鮮魚店の場合、「①商品構成」を選択したとすると、商品構成 → まぐろに特化 → 「地域一番の本格まぐろ店」と言った進め方。

 

 一方、ブルー・オーシャン戦略(イノベーション戦略)は、5つの要素を「増やすもの」「減らすもの」「捨てるもの」に分類し、さらに他の業界から「つけ加えるもの」を選択します。この作業のポイントは、顧客に何を提供できるかにあるようです。

 

 もし「健康」を提供するのであれば、魚の品数を絞る → 無農薬野菜や健康食品も加える → 栄養士の研修を開催 → スポーツクラブや総合病院と提携 → 「健康のデパート」と言った進め方。顧客には同業他社と異なるカテゴリーに見えます。


  ランチェスター戦略が競争を前提としているのに対し、ブルー・オーシャン戦略は競争を避け、高収益を目的としています。どちらが優れているのかではなく、両者の違いを理解した上で、目的に応じた使い分けが必要なのではないでしょうか。

 

 ※参考文献  竹田陽一著「プロ★社長」   W・チャン・キム、R・モボルニュ著「ブルー・オーシャン戦略」
                      安部義彦・池上重輔著「日本のブルー・オーシャン戦略」  長尾一洋著「戦略の見える化」

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003.マーケティングとイノベーションは企業の生命線  2012.06.27


  事業の目的とは何でしょうか。利益と答えられる方も少なくありません。しかし「マネジメントの父」と呼ばれたP.F.ドラッカーは、「利益は条件の1つ」と述べています。つまり利益の役割は「主に経営を続けていくための原資」という意味です。

 

 利益が大切だからと言って、事業の目的にしてしまうと、企業と従業員さらには顧客との間で利害関係が対立します。両者が利益を巡って争う企業から、よい製品やサービスは生まれないため、企業も従業員もやがて衰退します。

 

 ドラッカーは「事業の目的は顧客の創造」と述べています。企業の利益も成長も雇用も、すべて顧客が購入しないと始まらないからです。だから顧客を生み出す。つまり継続的に需要をつくり出す。これが事業の第一の目的と言えます。

 

 それでは顧客を創造するためにはどうすればよいのでしょうか。ドラッカーは「マーケティングとイノベーションの2つの方法しかない」と言い切っています。つまりマーケティングとイノベーションの2つの戦略が、企業の生命線なのです。

 

  マーケティングは今ある市場の中で、同業他社と競争する場合に有利な戦略と言えます。しかし現在のように市場が成熟すると、激しい競争の割に利益が得られません。そこで必要なのが新たな市場(顧客)を生み出すイノベーション戦略です

 

 ※参考文献  P.F.ドラッカー著「マネジメント エッセンシャル版」 

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002.ビジネス本の初心者におすすめのもう1冊  2012.06.26

  名著に挫折した人のために、やさしく解説された本のことを、私は「敗者復活本」と呼んでいます。最近はこの手の本が増え、とっつきにくかった名著も身近なものになりつつあります。実は今年になって、敗者復活本をもう1冊、読みました。

 

  もともとの名著は1980年発行の「競争の戦略」。著者はハーバード・ビジネススクールの看板教授、マイケル・E・ポーター。2001年発行の東洋経済新報社編「MBA100人が選んだベスト経営書」の中でも、見事1位に選ばれています。 

 

 しかし5,913円と高価、しかも分厚く内容も難しいため、なかなか読みこなせません。そこで今年5月に発行されたのが、牧田幸裕著「ポーターの競争戦略を使いこなすための23問」。これは非常にわかりやすく短時間で読み終わりました。

 

 ただしポーターの競争戦略とは内容がずれています。競争戦略はマーケティング戦略ですが、本書はイノベーション戦略の1つ、ブルー・オーシャン戦略にも触れられています。しかしそれが逆に本書のよさではないでしょうか。

 

 マーケティングとイノベーション、何れも経営にとっては最重要課題。しかし経営者の目的は実用化にあり、学者になる必要はありません。本書は2つの戦略の要素を、初〜中級者にわかりやすく解説した良書。特に初心者の方におすすめです。

 

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001.2012年上半期、「 イチ押し 」 のビジネス本  2012.06.25

 日本人は「改善」が得意です。既にあるものを「よりよく」することにかけては、世界トップかもしれません。ところが「革新」は苦手です。その結果、商品のライフサイクルが最盛期を過ぎても、あいかわらず従来のカテゴリーの中で改善を重ねます。

 

 たとえば液晶テレビ。高画質化、多機能化、軽量化を進めたにもかかわらず、2006年に40万円した37型の液晶テレビが、2012年には4万円台まで値下がりしています。これは「よりよく」だけでは行き詰まることを意味しています。

 

  日本人にはこのような性質があることを、第二次世界大戦から分析した本が、戸部良一さん他6名の著書「失敗の本質」です。名著の1つですが、内容が難しく、挫折した人も少なくありません。実は私自身もその一人、10年前に処分しました。

 

 私のような人のためにわかりやすく解説された本が、2012年4月発行の鈴木博毅著「超入門 失敗の本質」です。本書の中でも、日本人の性質はその後変わらず、現代ビジネスにおいて同じ失敗を繰り返していることが指摘されています。

 

 「改善」つまり「よりよく」の発想だけでは通用しないことを、私たち日本人は自覚すべきでしょう。この「超入門 失敗の本質」は、多くの書店でベストセラーになっています。今年の上半期において1番のビジネスおすすめ本ではないでしょうか。

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代表社員 税理士 今井 睦明


1960年生まれ 名古屋市出身 1989〜1993年 税理士試験 法人税法、消費税法、事業税、簿記論、財務諸表論、全5科目合格
 
1994年税理士登録 日本税理士会連合会 登録番号 税理士法人3430 税理士78397 名古屋税理士会名古屋北支部所属

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