2015年のキーワードは 「個人の成長」  2014.10.26

 


1.人生を成功させるために、本当に必要なものは何か ?

  

 今年で、54歳。
  年を取るのも悪くない ・・・ 最近、このように感じています。
 なぜなら、 人生や世の中の、正しい姿が、少しずつ見えてくる からです。
 おかげで、正確に判断できることが、増えてきました。

  

 50代に入って、見えてきたものとは・・・
  たとえば、 「人生を成功させるために、本当に必要なものは何か」 。
 多くの人は、 「お金」 「学歴」 「家柄」 「外見」 「性格」 などと、考えるかもしれません。
  しかし、そうではないと、確信できるようになりました。

  

  もちろん、これらの要素も影響しますが、トランプで言えば、カードに過ぎません。
 ところが、人生ゲームは、単一種目ではなく、多種目です。
 エースが、有利に働くこともあれば、不利に働くこともあります。
 つまり、高学歴が幸いして、高収入を得る人もいれば、高学歴が災いして、就職できない人もいます。

  


2.成長が止まると、仕事がつまらなくなる

 

 それでは、人生を成功させるために、本当に必要なものは、何でしょうか。
 私は、 「成長」 も、その1つと考えています。
 成功を続けている人は、年齢に関係なく、成長も続けています。
  高齢になっても、好奇心旺盛で、しかも自分を磨き続けています。

  

  反対に、20代以降、どんどん覇気が失われていく人も、めずらしくありません。
 よくよく見ると、成長が止まっています。
 成長が止まると、仕事に楽しみが、見い出せなくなります。
  つまり、仕事をする目的が、働きがいではなく、お金や社交になってしまいます。

  

  多くの人は、仕事をしなければ、生活を維持することができません。 
  また、通勤なども含めると、人生のうち、起きている時間の大半は、仕事に関わっています。
  だから、仕事がつまらなくなると、人生の大半がつまらなくなります。
 つまらない人生を、 「成功」 と呼ぶことはできないでしょう。

  


3.日本の経済成長率は、世界最低クラス

 

 経済評論家の中には、ペテン師のような人もいます。
 過去にその言葉を信じて、億単位の財産を失った方も、みえるのではないでしょうか。
 ペテン師が誰なのかを知りたければ、Amazon の本のレビューなどを参考にされると、よいでしょう。
 どの分野でもそうですが、一人の人間を崇拝するのは、極めてリスクが高いと考えられます。

  
  「日本経済のシナリオ の著者、高橋洋一さんと、竹中平蔵さんについては、大変、信頼が置けます。
  この本によれば、日本の、過去20年間の経済成長率は、恐ろしいことになっています。
 OECD加盟34カ国の中で、最下位。
 世界約200カ国の中でも、最下位クラスです。

  

  1人当たりのGDPについても、先進30カ国中、約20番目
  世界は、もっと豊かだということに、気づかなければいけません。
 現在は、過去の財産を、食いつぶしている状態です。
 このままでは、社会保障すら、まともに受けられない、貧しい社会が到来する ことでしょう。

  


4.日本経済は、成長しなくてもよいのか ?

 

 「日本経済は成熟したから、もう成長しなくていい」 と、まことしやかに語る人もいます。
 しかし、このまま進むと、貧困国家になります。
 つまり、今の日本は、 「成熟」 ではなく 「衰退」 と呼ぶべきです。
 「衰退」 の後に待っているのは、 「貧困」 ではないでしょうか。

  

 すでに、出産さえ、まともにできない地域が、出てきています。
 この状態から抜け出すために、必要なものは何でしょうか。
 高橋さんも、竹中さんも、 「成長」 と、述べています。
 必要なのは、驚異的な成長ではなく、世界レベルでいう 「当たり前の成長」 です。

 

 1950年のアルゼンチンの1人当たりのGDPは、フランスより高かったそうです。
 ところが、今、フランスの1人当たりのGDPは、アルゼンチンの2.4倍と、逆転しています。
 この間の、フランスとアルゼンチンの平均成長率の差は、1.5〜1.6 程度と、高いものではありません。
  つまり、 「日本経済はゼロ成長でもいい」 は嘘で、常識的な成長は、必ず維持しなければならないのです。

  


5.まずは、日本人1人1人が成長を目指す

 

 日本経済を成長させるためにも、まずは、日本人1人1人が、成長を目指さなくてはいけません。
 政治や行政に任せきりにするのではなく、個人も、自ら積極的に、成長を目指すべきです。
 ところが、日本に住んでいると、世の中の風潮もあり、つい 「もう成長しなくていい」 という気分になります。
 世界的に見ると、これは、怠けるための口実としか、聞こえないのではないでしょうか。

  

 特に、 高学歴者の低迷と堕落ぶりが、目立ちます。
 よい学校を出ているのに、どうして、こんな低収入しか、得られないのか。
 さらに、内面的に幼なかったり、くだらない犯罪を、犯してしまうのか。
 成長していた 30年前の日本では、想像できない状況に、陥っています。

  

 このような人材を、実は 「貴重な資源」 と考えています。
 磨けば光るはずなので、成長に目覚めれば、日本全体も豊かになるはずです。
 ところが、大きな岩のように、断固として、現在の自分から、変わろうとしません。
 さらに、慣れたせいか、あきらめたのか、正当化させるためなのか、 「これで幸せ」 などと、開き直る人もいます。

  


6.学生と社会人の勉強の違い

 

 現在の日本では、多くの人が、 「20代前半で、成長が止まってしまう」 のではないでしょうか。
 学校を経て、就職後、数年までは成長しますが、それ以降、大きく失速します。
 一番の原因は、 「勉強しなくなること」 にあると、考えられます。
 この状態を改善するためには、 「学生と社会人の勉強の違い」 を、理解する必要があります。

  
  社会に出るまでの受験勉強には、次の特徴があります。
 @実際にはほとんど役立たない  Aテーマと教材は目の前にある  B周囲から 「やれ」 と強制される
 社会人になった後の勉強には、次の特徴があります。
  @実際に役に立つ  Aテーマと教材は自分でさがす  B自主的に取り組まなければならない

  

  「学生の勉強」 と 「社会人の勉強」 は、@〜B、すべてにおいて、反対と言えます。
 社会人になったら、実際に役立つことを、自分で見つけ、自主的に取り組まなければいけません。
 これを続けることが、できるかどうかによって、成長を続けることが、できるかどうかが、決まります。
 反対に、必要な勉強を避け、要領や保身に長けることを、成長と考える人が多ければ、当然、社会のモラルも低下します。

 

 

7.ところで 「成長」 って、何なのか ?

 

 ところで、成長とは、本質的に、どういうことを言うのでしょうか。
 私は、シンプルに 「よい方向へ、自分が変わること」 と、考えています。
 ポイントは、 「変化が伴う」 こと、さらに 「悪い方向ではない」 こと。
 これら2つは、必ず押さえたいところです。

  

 「変化が伴う」 とは、今の自分から変わらなければならない、ということです。
 だから、岩のように現在の自分から動かないのは、成長を拒否していると言えます。
  また、 「よい方向」 とは、自分にとっても、社会にとっても、 「WinWin の関係 (両者に利益をもたらす関係) 」 を、目指すことです。
 自分だけではなく、社会にとって有益であれば、その成功は、長期にわたり、安定をもたらします。

 

  だから、勉強する場合は、そこに成長という目的を、持たなければいけません。
 成長とは、自分と社会が 「WinWinの関係」 を築く方向へ、自分を変えることではないでしょうか。
 すると、 人生の最終目的は、 「社会貢献」 のための 「自己実現」  になるはずです。
 そのための、勉強ということになるのではないでしょうか。

 

 

8.「成長」 を、3つに区分して考える

 

 ひと言に、 「成長」 と言っても、分けて考えた方がよさようです。
 たとえば、 「@能力的な成長」 「A考え方の成長」 「B精神的な成長」。
  「能力的な成功」 とは、自分の専門分野のスキルから、日常的な会話や文章などの、コミュニケーション力まで。
 私は、車の運転能力についても、未だに、少しずつ、向上を目指しています。

 

  「考え方の成長」 とは、未成年期の特徴である、短期的、主観的、感情的、局部的、個人的など、未熟なものに、囚われないこと。
  さらに、長期的、客観的、理性的、大局的、社会的などの考え方を、備えることでしょう。
 「精神的な成長」 も、未成年期の特徴である、自己中心性、情緒不安定、依存心などから、解放されること。
  さらに、他者の尊重、情緒の安定、自立心などを、備えることではないでしょうか。

 

  これらすべてを、一挙に成長させる方法があります。
 それは 「自立」 を目指すこと。
 経済的にも、精神的にも、他から独立して生きられるようにすることです。
 ところが、戦後日本は豊かになり、今の60代以下の人は、自立を軽視するため、これが成長の低下を招いている可能性があります。

 

 

9.自分を陳腐化させないように

 

 たとえば、20代前半で成長が止まったまま、40代を迎えた人の場合・・・
 「20代前半まで」 又は 「20年以上前」 に学んだことしか、アウトプットすることができません。
 40代になれば、40代の対応が求められますが、勉強していないと、20代の対応をしてしまいます。
 20代の対応しかできなければ、成長の可能性が残る20代の方がよい、ということになるのではないでしょうか。 

 

 また、成長を拒否して、今の自分のままでいると、どんどん陳腐化 (ちんぷか 古くなっていくという意味) していきます。
 なぜなら、自分自身は老化するし、それ以上に、世の中が変化するからです。
 世の中の変化とは、いわゆる変化と、若い世代の突き上げがあります。
 社会が変化し、新しい社会に対応した若い人材が、どんどん、社会に流れ込んできます。

  

 自分が陳腐化してしまうかどうか。
 それは、自分次第ではないでしょうか。
 もし、嫌なら、成長するために、勉強を続けることでしょう。
 勉強とは、実は、年を取れば、取るほど、しなければならない ものなのかもしれません。

 

 

10.2015年以降は、継続的な 「個人の成長」 が求められる

 

 成長すると、収入が増え、さらに安定します。
 また、精神的にも豊かになり、さらに安定します。
 つまり、両者によって、人生そのものが豊かになり、生きることが、楽しく感じられるようになります。
 負け惜しみや、こじつけではなく、心から楽しく感じられれば、大変であっても、その人生は成功と言えます。 

 

  自分も組織も豊かになり、さらに社会まで豊かにするためには、自分自身をどのように成長させればよいのか。
  このような疑問を持ちながら、勉強を続けることでしょう。
 会社経営の場合は、 「個人」 「組織」 「地域」 「社会」 を豊かにするために、1人1人が成長を目指す。
 このような社風を育むことです。 

 

 日本経済は20年以上、衰退が続いています。
 さらに、政治や行政など、組織による成長主導が、難しくなりつつあります。
 2015年以降は、これまで以上に、個人の成長が、望まれる のではないでしょうか。
  それによって、大きな差が生まれると、私は考えています。

  


  ※参考文献 
   高橋洋一、竹中平蔵著 日本経済のシナリオ