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税理士法人 今井会計事務所

054.4〜6月の設備投資 7.7%増加  2012.09.04


 9月3日、財務省から発表された2012年4〜6月期の設備投資(金融機関を除く全産業)は、前年比7.7%増。3四半期(9ヶ月)連続で増加しているそうです。当事務所でも、製造業、建設業のお客様の業績が急速に回復しています。

 

 特に設備関係のお客様は超多忙。仕事を断っている会社や、人手が足りず困っている会社もあります。中には休みが取れない会社もあれば、被災地まで出張されている会社もあります。何れにしても活気があるのはよいことです。

 

  製造業や建設業は、新入社員が一人前になるまで時間を要します。不況だからと言って従業員を解雇すると、景気回復後の人材確保に苦労します。だから多少苦しくても、多くの企業ががまんを重ねて、従業員を抱え続けているのです。

 

 だからこそ好況が続いて欲しいのですが、先行きに不安がない訳ではありません。米国では減税が終わり、1月から債務削減が始まります。また中国では製造業不振により、大手銀行が不良債権に悩まされています。

 

 インドも4〜6月期の内需成長率が2.0%と、15年ぶりに日本の3.3%を下回りました。海外事情を懸念し、日本でも設備投資計画の先送りが始まったそうです。政府もうまく内需を引き出し、製造業と建設業を支えて欲しいものです。

 

 ※参考文献・データの出所等  日本経済新聞  

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053.人生の春夏秋冬  2012.08.31

 
人生は農業に似ていると感じることがあります。「春」は種をまく時期。苦労ばかりで収穫もありません。「夏」は暑いのでさらに農作業も辛く、蓄えたお金も底を尽きてきます。ここが一番の踏ん張りどころ、最高に辛い時期と言えるでしょう。

 

 「秋」は待望の収穫の時期。やっとお金が入り、表情にも余裕が戻ってきます。次の「冬」は農作業がありませんので、稼いだお金で余裕をもって過ごせます。ただし「冬」を意味なく過ごすと、また来る「夏」が乗り越えられなくなります。

 

 「冬」は農器具の手入れをしたり、春に種をまく準備をしたり。また贅沢をしないように注意しなければいけません。最後の「冬」を有意義に過ごすと、人生は次のサイクルへと進みます。順調な人生を送っていると、「夏」が一番辛く感じられます。

 

 反対に「夏」を乗り越えられず、「秋」に収穫できないときは、もっと辛い「冬」が待っています。「夏」を乗り越えた人が一服している時期に、もっと辛い目に遭ってしまいます。このような人生を送っていると、「冬」が一番辛く感じられます。

 

 「夏が一番辛い」と感じられる時は、人生が順調に進んでいる証拠。幸運に感謝したいものです。「冬が一番辛い」と感じられる時は、不運な人生を歩んでいる証拠。流れを変えるために、生まれ変わったつもりで、頑張らなければいけません。

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052.領収書とレシート どっちがいいの?  2012.08.30

 
領収書とレシート。どちらをもらえばいいのでしょうか。一般的には店側が発行するものであれば間違いありません。あまり神経質になる必要はないと思います。まずい例としては、レシートが必要なのに、わざわざ領収書を発行してもらうケース。

 

 たとえばパソコンと消耗品を同時に購入する場合、領収書では明細がわからないため、全額、資産計上になる恐れもあります。一方、レシートなら内容がわかりますので、パソコン本体のみ資産、消耗品を経費計上できるため、税負担が軽くなります。

 

 またドラッグストアで買い物をする場合、レシートなら薬であることがわかりますが、領収書では薬なのか雑貨なのかわからないため、医療費控除が受けられなくなります。税法上は「支払内容」が重要視されるケースが多いためレシートの方が有利です。

 

  一方、困ったレシートもあります。店名が印刷されていない、印刷が薄くて読めないなど。このような場合はあえて領収書を発行してもらいましょう。もちろん但し書きに「飲食代」など、内容がきちんと記載されているかどうかも確認してください。

 

  また収入印紙が貼られていない領収書、ペナルティーを受けるのは発行側です。ただし高額な場合は、領収書自体の信憑性が疑われるケースもあります。さらに支払先が悪質な業者の場合、経費そのものの否認を受けるケースもあります。

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051.信長 武将らしい最期を遂げる  2012.08.25


  ご存じのように、織田信長は本能寺の変で明智光秀に襲われ、49年の人生に幕を下ろします。本能寺を囲んだ明智軍とは、実は光秀に配属された織田軍。このような状況においても信長は動揺しません。「是非に及ばす」と言い放ちました。

 

 自ら応戦するも最期は自害。遺体を隠すよう側近に指示したため、光秀は「信長の死」を確信することができません。信長の恐ろしさを知る光秀は、「もし生きていたら」という恐怖感から、その後の判断力を鈍らせてしまいます。

 

 信長は武士として見事な最期を遂げました。それは常に「死」を意識して生きていた。つまり「死生観」を確立させていたからこそ、できたことではないでしょうか。裏を返せば、死生観の確立によって、人生観を充実させたとも言えます。

 

 人間は病気や事故などで、一度「死」を意識すると、その後の人生を精一杯生きようと目覚めるものです。それまで当たり前だったことが、有り難く感じられるようになり、「生きている」から「生きさせてもらっている」に意識が変化するようです。

 

 反対に恵まれた環境にいると、それを当然と考え、不満ばかり募らせます。人生に充実感が見い出せないため、生きる気力、生命力さえも衰えていきます。信長の一生に触れ、私は現代人が失いかけている何かに気づくことができました。

 

 ※参考文献等  小室直樹著「信長 近代日本の曙と資本主義の精神」  

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050.信長 人材抜擢にも見られる天才性  2012.08.24


  戦国時代末期までは、豪族に支配される農民たちが兵士として戦に出ました。彼らを農民兵と言います。おかげで農業が多忙な時期は戦を行わず、長期戦も避けられていました。ところが信長が登場し、この常識を打ち破ります。

 

 農民兵から専業兵へ転換を図った結果、1年中、戦ができるようになりました。兵糧攻めや水攻めなどの長期戦も可能になり、兵士を傷つけることなく勝利を手にできるようになったのです。信長はそれまでの戦の方法を一変させました。

 

 それでは専業兵をどのようにリクルートしたのでしょうか。実はここに大きなポイントがあります。世の中を2つの価値観に分けると、既存の価値観を持つ伝統主義と、古い価値観に固執せず、新しい価値観を求める合理主義があります。

 

 信長は専業兵を、こじき、あぶれ者、放浪者など、伝統主義社会からはじき出された者の中から、積極的に雇い入れました。彼らは合理主義者の信長と価値観が一致します。しかも戦でいくら兵士を失っても、次から次へと応募してきます。

 

 信長以外の武将は、北条早雲や斎藤道三などの成り上がり者でさえ、トップに立つと伝統主義に傾き、思い切った人材抜擢ができませんでした。信長がなぜ並外れた創造性に恵まれたのか、それは志の大きさと真摯な生き方にあったと私は思います。

 

 ※参考文献等  小室直樹著「信長 近代日本の曙と資本主義の精神」  

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049.信長 イノベーションで日本を近代へ導く  2012.08.23


  日本の明治維新は世界的に驚異的な出来事だったようです。東洋の小さな途上国が、短期間に欧米の列強に肩を並べるとは予想できませんでした。一方、これは江戸末期の日本人がいかに優れていたかを意味するのではないでしょうか。

 

 日本史上、最も長く平和が続いたのは江戸時代。この間に人口が増え様々な文化が育ちます。価値観の統一は社会を硬直化させますが、江戸時代は多様な価値観が共存し、ここに明治維新という激変をも乗り越えるパワーが育まれました。

 

 この300年近く続いた太平の世を築き上げたのが、信長、秀吉、家康の3者です。混沌とした旧秩序を破壊し、新たなレールを敷いたのが信長、この事業を引き継いだのが秀吉、さらに永続的なものにしたのが家康と言えそうです。

 

 信長の「楽市楽座」は、自由競争市場を生み出し、流通システムを発達させました。また農民兵から専業兵への転換をはかった「兵農分離」は戦のあり方を変え、社会の大変動も収束に向かわせたと、小室直樹さんは述べられています。

 

  400年以上前に生きた信長が、このような斬新な発想を持っていたこと自体、驚異に値します。行き詰まった社会をよみがえらせるためにはイノベーションが必要。過去のシステムに固執することなく、柔軟な発想を備えたいものです。

 

 ※参考文献等  小室直樹著「信長 近代日本の曙と資本主義の精神」  

             福田和也著「魂の昭和史」

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048.ブレない経営を実現させるために  2012.08.22


  私たちはビジネスにおいて、毎日、何らかの意思決定を行っています。店舗拡大、人員補強、新規参入など・・・ところで何の目的でこれらを行っているのでしょうか。さほどの根拠もなく、漠然と進めているケースもあるのではないでしょうか。

 

  私は「ブレない経営」を実現させるために、次の2つの確認を怠らないようにしています。
   「それぞれの活動の目的はどこにあるのか」について、定期的に確認する
  ② 「この意思決定はその目的に対して合理性を持つのかどうか」について、その都度確認する

 

 「公職・名誉職は現役を退いてから」。これは稲盛和夫さんの言葉です。名誉欲や権力欲がいかに人間の判断力を鈍らせるか。これによって組織がいかに迷惑をこうむるのか。30代のころ、私はこの言葉を胸に刻んで仕事に専念しました。

 

 好かれたい(嫌われたくない)、尊敬されたい(軽蔑されたくない)、ちやほやされたい(無視されたくない)などの思いに囚われると、「見栄のための店舗拡大」「計画性のない人員補強」「収益性を無視した新規参入」などの行為に走りがちです。

 

 これらは経営の目的に反し、さらに多額の出費を伴うため、経営危機をまねきかねません。結果的に従業員や取引先に迷惑をかけます。経営者は常に自社の目的を確認し、その目的に対して合理的な意思決定を心掛けるべきでしょう。

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047.信長 無駄な戦争は避ける  2012.08.21


  織田信長が日本人に稀な資質の持ち主であったことは、疑う余地がありません。その1つに小室直樹さんの言われる「目的合理性」があります。つまり目的に対して合理的な態度を貫きます。明確な目的を持ち、実現に向けて一路邁進します。

 

 目的は「天下布武(てんかふぶ)」。武力をもって天下を統一するという意味です。旧態然とした抵抗勢力をすべて武力で制圧しました。相手が僧であっても焼き討ちに遭わせました。ここで注目すべきは、目的に合わない戦は避けたことです。

 

 同時代に生きた武田信玄と上杉謙信は、信長よりも戦上手。しかし川中島の合戦という上洛とは無関係の戦に時間と労力を注ぎ、けっきょく目的を果たせませんでした。反対に信長は信玄や謙信との対立を避けるように策を弄しています。

 

  信長の最終目的が「世界制覇」なら、秀吉の目的は「豊臣家の繁栄」でしょうか。しかし信長の後継者として朝鮮出兵を強行します。おかげで大切な重臣を失うばかりか、この時の処遇が原因で、家臣団の中に対立の芽を作ってしまいます。

 

 家康はここにつけ入り、秀吉の元家臣と共に、関ヶ原の戦いを制しました。もし秀吉が朝鮮出兵さえしなければ、豊臣家はもう少し継続できたかもしれません。目的外の行動は無駄なばかりか、自らに災いを呼び込む恐れさえあるようです。

 

 ※参考文献等  小室直樹著「信長 近代日本の曙と資本主義の精神」  

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046.ビジネスでは世間の常識を過信しないこと  2012.08.20

 
2008年9月に起きたリーマンショックの後、不動産や金融商品の価格が暴落しました。あくまで机上の空論ですが、このようなケースで大きく損をする人と、大きく儲ける人の行動パターンを比較してみたいと思います。

 

 ◎話を進めるために、ビジネスの循環サイクルを、下記①〜④と仮定します。

 
  ①初期  一部のマニアしか気づいておらず、市場は小さいが少数で利益を独占している
 ②中期   参加者が増え始め、市場がどんどん成長する。先行している者がここで荒稼ぎする
 ③末期   一般人が参加し始め、書店はノウハウ本であふれる。次第に価格の上げ止まりが始まる
 ④終了   ある日、突然、バブルが崩壊。投げ売り状態が続き、市場価格の暴落に歯止めが効かない

 

  常識に従う人は③の時点から参加します。過去に儲けた前例も多数あり、「このビジネスは儲かる」が常識になっているからです。進んで手数料を支払い大金を注ぎ込みますが、数年後に④に突入。最終的に大きな損失を被ってしまいます。

 

  次に常に儲ける人の行動パターンを推測しましょう。まずは④の末期に暴落した物件を底値で買取り、①②の時期に大儲けして撤退。さらに③の時点で成功例をネタに本を書いたり、他人に勧めて手数料を稼ぐのではないでしょうか。

 

  桶狭間の戦いには織田家の存続が懸かっていました。上記③で手数料を稼ぐ人たちはどうなのでしょうか。何れにしても両者共に世間の常識に精通し、それを逆手に成功しています。ビジネスにおいて常識の過信には注意したいものです。

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045.信長 世間の盲点をつく  2012.08.19

 
織田信長に関する記述で、最も信憑性が高いのは「信長公記(信長に仕えた太田牛一の著書)」と言われています。しかし桶狭間の戦い(多数の今川軍を織田軍が破る)については、「信長公記」の内容が通説として扱われてきませんでした。

 

 過去の通説では、信長は善照寺砦(現名古屋市緑区鳴海町砦公園)から南東へ時計回りに迂回し、田楽狭間(現中京競馬場前駅付近)のくぼ地で奇襲した。つまり気づかれにくいコースをたどり、低い場所へ下ったことになっています。

 

 しかし信長公記では、善照寺砦から中島砦(現鳴海町下中)へ移動し、そこから桶狭間(現名古屋市緑区有松町大字桶狭間付近)の山頂にいる今川義元を目指して進んだ。つまり相手から丸見えの道をまっすぐに登ったことになっています。

 

 小室直樹さんは信長公記を支持し、ここに信長の天才性を指摘しています。つまり幸い豪雨が降ったにせよ、少数が多数に向かって真昼に正面から襲うなど、当時の常識でも考えられません。この意外性も今川軍の敗因の1つになったようです。

 

 信長の不可解な行動は常人に理解できず、400年以上経った現代まで通説を曲げていました。「世の中の盲点をつく」。私たちもビジネスにおいて、まず世の中の常識を疑ってみる。ここにチャンスが隠されているのかもしれません。

 

 ※参考文献等  小室直樹著「信長 近代日本の曙と資本主義の精神」  

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044.信長・秀吉・家康  2012.08.18

 
お盆休み(8月11〜15日)は、たくさん本を読もうと、経済本や経営本などを買い込みました。ところが前日から疲れが出始め、前半はまったくのダメ状態。中日にやっと回復しましたが、けっきょく後半は急ぎの仕事に目を通していました。

 

 このような訳で、読み切ったのはたった1冊。小室直樹さんの著書「信長 近代日本の曙と資本主義の精神」です。私は歴史に詳しくありません。ただし愛知県に生まれ育ったせいか、3英傑(信長・秀吉・家康)には親しみを感じています。

 

 母校、守山中学校の北側には織田信光(信長の叔父)の居城、小幡城の跡がありました。1584年の小牧長久手の合戦では家康も入城しています。秀吉は約2㎞離れた竜泉寺城にいましたが、あっけなく家康に逃げられたそうです。
 

 また愛知県民だけかもしれませんが、子供のころから「3英傑の誰に似ているのか」などと言った話題の中で育つのです。残念ながら、私は信長のような天才でもなく、秀吉のような処世術も備えず、家康のような忍耐力も持ち合わせていません。

 

 しかしビジネスにおいては、400年以上前とは言え、自分たちよりはるかに優れた戦国武将に学ぶべきではないかと思われます。今しばらくは、高校時代、日本史の試験すべてが赤点だった私の話に、おつき合いいただければ幸いです。

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043.新ビジネス → 失敗を財産にする方法  2012.08.17


  新たなビジネス経験を増やす場合、失敗は避けられません。なぜなら新しい経験ほど失敗の確率が高いからです。だからと言って失敗を恐れていると前進できません。また安易に挑戦して、致命傷になるような失敗も避けなければいけません。

 

 たとえば新しい店舗を出す場合、立地条件、商品のラインナップ、価格帯、営業時間、店舗内装などが、ターゲット層と一致しなければいけません。これはベテラン経営者でさえ判断が難しいものです。まして初心者がうまくいくとは思えません。

 

 この見極めが不十分なまま、大きな借金をして店舗に投資してしまうと、以下のような流れになるのではないでしょうか。 ①借入金返済のために資金繰り悪化 → ②利益を出すために価格を高く設定 → ③ますます客足が遠のきやがて閉店

 

 逆に最初の店舗への投資を抑え、運用資金として残した場合は、以下のように敗者復活することもできます。 ①3ヶ月で立地の失敗に気づく → ②立地について研究する → ③旧店舗から撤退し、新店舗に投資する

 

 失敗を財産にするためには、最初の第1歩を小さく踏み出す。そして小さな失敗をたくさん経験する。失敗の中から学習する。学習内容を活かし再挑戦を繰り返すことです。これがリスクを抑えながら、新たにチャレンジし続ける手順だと考えられます。

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042.「ルート営業」と「飛び込み営業」の違い  2012.08.16


  「①スピード」と「②安定した成果」と「③イレギュラーへの対応力」の3つの点で、プロはアマと比較して圧倒的に優れていなければいけません。この3つのうち、最も難易度の高いのが、「③イレギュラーへの対応力」ではないでしょうか。

 

 「①スピード」と「②安定した成果」は、通常のケースでもよいから、とにかく仕事さえ数多くこなせば身に付くものです。ところが「③イレギュラーへの対応力」は、例外的なケースをたくさん経験しなければ身に付きません。

 

 たとえば営業の仕事には「ルート営業」と「飛び込み営業」があります。ルート営業は、既存の顧客を回って注文を取ります。相手の求める商品、取引数、訪問頻度、人間関係などのデータが揃っていますから、イレギュラーは滅多に発生しません。

 

 ところが飛び込み営業は新規の顧客を訪問します。相手に関するデータがないので、イレギュラーが頻繁に発生します。成果を出すためには「③イレギュラーへの対応力」が求められるため、経験を経るにつれその能力が高まっていきます。

 

 ルート営業よりも飛び込み営業の方が、「③イレギュラーへの対応力」が備わり、結果的に「①スピード」と「②安定した成果」でも成長します。もし営業マンとして「プロ中のプロ」を目指すのであれば、若いうちから飛び込み営業を経験すべきでしょう。

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041.プロとアマの差は経験数から生まれる  2012.08.10


  プロとアマの差はどこにあるのでしょうか。私は「①スピード」と「②安定した成果」と「③イレギュラーへの対応力」ではないかと考えています。たとえば料理の場合、アマの中にもレシピさえあれば、プロ並みの料理を作る人もいます。

 

 しかしアマのスピードでは商売になりません。またコンスタントに同じ味を出すこともできません。さらにレシピに指定された材料がそろわなかった場合、プロは適当にアレンジできますが、アマはうまく対応することもできません。

 

 「スピード」「安定した成果」「イレギュラーへの対応力」、これらは知識に経験が加わって、初めて発揮されます。つまりプロとアマの差は「経験数」。プロの強みとは、その圧倒的な経験数によって、つちかわれたものではないでしょうか。

 

  昨年、ロースクールを出て司法試験に合格したばかりの人たちに、税金や経営の話をしました。弁護士の数が増え過ぎて、法律事務所に就職できない人もいるそうです。このままでは知識だけのアマ弁護士で終わってしまいます。

 

 20代のころ、私は残業手当ゼロ円の職場で、1ヶ月100時間以上のサービス残業を買って出ました。経験を積んでプロになりたかったからです。最低賃金でもよいから仕事をたくさん経験しましょう。数年後には必ず成果として表れるはずです。

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040.仕事はまず「速い」を目指す  2012.08.09

 
前回は吉野家の「早い!安い!うまい!」のお話をしました。これら3つのうち、私が最も重視するのは、「早い(以下「速い」)」です。それは「速い」さえ実現させれば、残り2つの「安い」と「うまい」も同時に実現させやすいからです。

 

  まずは「速い」と「安い」の関係。人件費は「時間給×労働時間」の算式で求められます。だから作業時間を縮めれば人件費コストが下がります。つまり「速い」仕事を実現させれば、当然「安い」販売価格も実現させることができるのです。

 

 少量の仕事をだらだらとこなして、残業手当を稼ぐクセがしみついた人たちがいます。このような者を雇うと、生産性低下とコストアップを招き、価格を引き上げなければ利益が出なくなります。最終的にはお客様にも迷惑を掛けてしまうものです。

 

 次に「速い」と「うまい」の関係。ゆっくり進めて期限ぎりぎりに完成させる場合と、早めに完成させた後、再度、見直す場合、何れがよい結果をまねくのかと言えば、明らかに後者です。結果を出すにも、「速い」は必ず「遅い」に勝るものなのです。

 

  多くの仕事は「能力差」ではなく「経験差」で決まります。同じ経験年数でも「だらだらの人」と「きびきびの人」では、こなす経験数に大きな差が出ます。仕事よりお金に関心の高い人たちが、30代で失速する理由もこのあたりにありそうです。

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039.吉野家の、早い!安い!うまい!  2012.08.08


  吉野家のコンセプトは時代と共に変わっています。1970年代は早い、うまい、安い」。ごはんの上には玉ねぎの具もなく、ボロ雑巾のような肉(赤身の少ない脂身)の破片が乗っかっていました。そこに粉末を湯で溶かしたタレがかけてあったのです。

 

 さすがに「うまい」を一番に持ってくるのは気が引けたようです。また価格も安くありませんでした。本当は「早いだけ」。百歩譲っても「早い、安い、うまい」。私たちが深夜に吉野家を利用したのは、他に24時間営業の店がなかったからです。

 

 1980〜1990年代になると「うまい、早い、安い」。私の20〜30代とオーバーラップします。社会人になっても食欲が衰えず、朝から吉野家で牛丼を食べていました。味の方は改善され、毎日、食べてもよいレベルに達しました。

 

 そして2000年代からは「うまい、安い、早い」。「安い」が繰り上がったのは、円高で輸入牛肉の仕入価格が下がったということでしょうか。この後、「すき家」「松屋」といった強力なライバルが現れ、吉野家も苦戦しているようです。

 

 順番はさておき、この「うまい、安い、早い」を目指すのは、経営の王道と言えます。よい製品やサービス、低価格、スピード感、何れも反対であれば、顧客から安定した支持は得られません。単純ですがこれは優れたコンセプトだと思います。

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038.コンピューターが人間から仕事を奪う時代  2012.08.07


  今、世界中で中間層(裕福でも貧困でもない人たち)の減少が問題になっています。一部の富裕層はより裕福になり、貧困層が増加するなど、二極化が進んでいます。なぜこれが問題なのかと言うと、中間層が消費の中心を担っているからです。

 

  原因の1つに挙げられるのが、コンピューター化による人員削減。コンピューターが人間から仕事を奪う時代に入ったと言えます。工場も作業をすべてロボット化すれば、経営者は人材育成や労働訴訟などのわずらわしい問題から解放されます。

 

 税理士事務所の仕事も同じ。主な仕事は「税務」と「会計」の2つに分かれます。税務は複雑なので今後も専門職として生き残ることでしょう。しかし会計は単純ですから、コンピューター化によって、既に相当な人員削減が進んでいます。

 

 私の父が税理士事務所を開設した1970年頃は、手書きで帳簿を作らなければいけませんでした。それが今はコンピューター化によって、時間は数分の1まで短縮されています。つまり従業員数も数分の1で済むようになったのです。

 

 今後は「コンピューターにはできない仕事」、これが職業選択のキーワードになるかもしれません。また企業として生き残る場合も、「顧客から見て人間らしさに魅力を感じられる仕事のやり方」に注目すべきなのかもしれません。

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037.斎藤一人さんの「仕事が好きな人」と「仕事が嫌いな人」  2012.08.06

 
経営の問題を考え始めると、必ず人間の本質に突き当たります。しかしあまり真剣に考えるとドロドロしてきますので、私は斎藤一人さん(漢方薬販売 銀座まるかんの創設者 所得税納税額歴代1位?)のご意見を参考にさせていただいています。

 

 一人さんは複雑な問題をシンプルにとらえます。私も同じタイプの人間ですが、その道の天才によれば、世の中には「仕事が好きな人」と「仕事が嫌いな人」の2種類がいる。ただそれだけのことと割り切ればよいのだそうです。

 

  「仕事が好きな人」は、仕事を通じて人と出会ったり、自分が成長したり、誰かの役に立つことに喜びを感じられる人です。反対に「仕事が嫌いな人」は、働くことに喜びを感じられません。しかし中にお金だけはたくさん欲しいと考える人もいます

 

 これも人格の良し悪しではなく、身長の高い低いと同じように個性の1つ。その人がどう生きるのかはその人の自由と考えましょう。ただし経営者は生産性を向上させなければいけません。だから「仕事が嫌いな人」を雇うことはできないのです。

 

 「仕事が好きな人」だけになると、従業員が自主的に改善を進めてくれます。「仕事が嫌いな人」によって引き起こされる組織内の問題から、経営者は解放されます。本来の仕事つまり組織外にある顧客や社会の問題に取り組めるようになるのです。

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036.経営とは個人の弱みをなくすこと?  2012.08.05


 私は専門職に就いているせいか、自分の強みと弱みを明確に区分しています。本業以外はすべて弱みと言っても過言ではありません。たとえば機械の修理。自分で直そうと分解したところ、元の姿に戻ったことは一度もありません。

 

 料理についても同じ。味覚より食欲で食べるタイプなので、何を食べても適度に美味く、味の微妙な違いなどわかりません。だから本業以外のことはすべて専門家の意見を尊重します・・・と言うよりも、自分の意見など何もないのです。

 

 一方の強みについて私見があるのかと言えば、自分が述べていることは、大半が自分よりも優れた人が本などで述べたことです。数ある意見の中から何かを選択したという点では、そこに自分の個性があるのかもしれませんが。

 

 私の事務所は、私の弱みをカバーできるメンバーで固められています。掃除や整理整頓、パソコンのトラブル解消、データ入力(若いころは得意でしたが)、礼状の発送など、私が得意とは言えない分野は、すべて従業員がカバーしています。

 

 経営とは個人的な弱みを、他のメンバーの強みによってカバーする。つまり組織全体としてないものにしてしまうことです。そのためには1人1人が自分の強みと弱みを謙虚に把握し、弱みについては私見に囚われないことではないでしょうか。

 

 ※参考文献  P.F.ドラッカー著「マネジメント エッセンシャル版」  

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035.経営とは人間の強みを活かすこと?  2012.08.04


  「1+1」 算数であれば答は「2」になります。しかし組織の場合、経営の仕方によって、答がマイナスにもなれば、10になることさえあります。この面白さに気づいたのは、高校時代、部活のキャプテンを務めていたときのことです。

 

 メンバーは個性豊かで自己主張が強く、一筋縄ではいきません。しかし一度まとまると、素晴らしい成果を上げます。この経験を通じて、人の組み合わせやルールによって、得られる成果がずいぶん違うことを知りました。

 

 「1+1」の答が、なぜ「2」にならないのか。それは数字ではなく人間だからでしょう。つまり経営とは人間を活かすことに尽きるのではないでしょうか。各人の持つ潜在能力を顕在化させ、成果を上げられるようにするのが経営者の仕事でしょう。

 

  従業員1人1人が自分の強みに気づき、それを発揮して成果を上げられる仕組みを作れば、経営者が日夜、神経をすり減らさなくても、組織は順調に成長します。コストダウンも生産性向上も従業員が自主的に進めてくれるからです。

 

  逆に自分のコピーのような従業員を好む経営者は、毎年、数百万円の給料を払い続けるより、1000万円のロボットを買って、毎月、1万円の電気料を支払った方が安くつきます。ただし「1+1=2」を超えることはできませんが。

 

 ※参考文献  P.F.ドラッカー著「マネジメント エッセンシャル版」  

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代表者のプロフィール

税理士法人 今井会計事務所
代表社員 税理士 今井 睦明


1960年生まれ 名古屋市出身 1989〜1993年 税理士試験 法人税法、消費税法、事業税、簿記論、財務諸表論、全5科目合格
 
1994年税理士登録 日本税理士会連合会 登録番号 税理士法人3430 税理士78397 名古屋税理士会名古屋北支部所属

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税理士法人 今井会計事務所

住所

〒463-0057
愛知県名古屋市守山区中新6-11

アクセス

千代田橋より車で北へ3分

営業時間

平日 9:00~17:00
★ 休日・時間外対応可能
(事前に予約が必要です)

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本社

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愛知県名古屋市守山区中新6-11

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名古屋北事務所

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