新型コロナウイルスによる大不況 2020.04.03

 

 

1.新型コロナウイルスの予測の難しさ

 

 2016 年の秋頃から、景気後退を警戒していました。
 詳しくは 2017年から始める不況対策を、ご覧いただければ幸いです。
 2008 年に起きた リーマン・ショックは、数年前から、予測 されていました。
 おかげでこの私でさえ、2 ヶ月前に情報を入手することができました。

 

 さらに、予測本には、金融危機発生後の展開まで、書かれていました。
 具体的には、FRB の ベン・バーナンキ議長が、震源地の米国で、米ドル紙幣を大量にばらまく。
 つまり超大規模な金融緩和を行う。
 実際にそのように実行され、世界経済は平和を取り戻しました。

 

 ところが今回の新型コロナウイルスについては ・・・
 経済的見地のみならず、医学的見地も求められます。
 しかし、医学の専門家でさえ、影響や収束時期が予測できていません。
 ここにリーマン・ショックとは、次元の異なる問題解決の難しさがあります。

 

 

2.世界経済なくして、日本経済なし

 

 今回の問題がいかに難しいかを示すかのように ・・・
 コロナに関する経済対策本が、現時点において、見つかりません。
 そこでネット情報を探していたところ  ・・・
 有益な記事を 2 つ発見しました。

 

 @ 岩田太郎さんの 新型コロナ 米経済崩壊への最悪シナリオ これから3カ月で何が起こるのか
 A 鈴木貴博さんの 世界恐慌かリーマン級か? コロナウイルスの本当の危険度とは
 近年、世界経済はつながっており、1 つの国で何かが起きると、多くの国に影響 を及ぼします。
 それが世界的に起きている。

 

 さらに最も感染者が多いのが、世界経済の中心である米国。
 日本は人口当たりの感染者数や、死亡率において、非常に優秀ですが・・・
 世界経済、米国事情などにより、深刻な不況が長引く 可能性が出てきました。
 今回のテーマは 「新型コロナウイルスによる大不況」。

 

 

3.リーマンとは逆の進み方 

 

 リーマン・ショックは、以下の順で悪化が進みました。
 金融 → 企業 → 消費
 経済学の成果により、大規模な金融緩和を実施すれば、何とかなると、解っていました。
 鈴木貴博さんによれば、最終的に金融業界はほぼ安泰、被害に遭ったのは製造業・サービス業・小売業。

 

 今回の新型コロナの場合 ・・・
 金融 ← 企業 ← 消費
 今のところ、外出を控えているため、スーパーなどの売上は増えているそうです。

 しかし収束まで長引けば、政府の援助も終わり、お金は底を突きます。 

 

 在米ジャーナリスト岩田太郎さんは ・・・
 医療危機から金融危機へ進む ことを、危惧しています。
 人 (健康) か経済かと言われますが ・・・
 やはり優先すべきは人 (健康) です。

 

 

4.医療崩壊から始まる金融崩壊

 

 米国の感染者数増加が止まりません。
 根拠の有無はわかりませんが、4 月の第 2 週がピークと言われています。
 ところが米国の医療施設は、在庫を最小限に抑えているため ・・・
 その時点で 6 万 4 千の患者用ベッド、1 万 9 千の人工呼吸器が不足 する。

 

 ここから医療崩壊が始まる。
 つまり 患者が増えても治療できないので、爆発的に増加 していく。
 その結果、住宅ローンなどが返済不能に陥り ・・・
 債権回収会社などに、莫大な損失が発生する。

 

 担保である住宅が大量に市場に出回り ・・・
 不動産価格が暴落 する。
 さらにリーマン時と同様、不動産担保債権の焦げ付き。
 これらにより、大規模な金融危機が発生する恐れがあるそうです。

 

 

5.景気が悪いのにインフレ

 

 一方、鈴木貴博さんの記事の中に ・・・
 興味深いことが書かれていました。
 それは 「景気が悪いのにインフレ (物価上昇) 」 の可能性。
 普通は 「景気がよければインフレ」 「景気が悪ければデフレ」 です。

 

 景気が悪いとき、デフレになれば ・・・
 資産家以外の人は、物価が下がり、生活しやすくなります。
 しかしインフレになると ・・・
 収入が減るにもかかわらず、物価が上がるため、生活が困難な状況 に陥ります。

 

 リーマン・ショック時、経済本を数十冊、読みました
 それ以来、どのような条件で、この最悪の組み合わせ が起きるのか。
 疑問に思っていたところ ・・・
 ようやく理解することができました。

 

 

6.米国の失業率は最悪を迎えるか

 

 今回のコロナ・ショックでは ・・・
 人 ・ モノ ・ お金のうち、人とモノが動かなくなりました。
 つまりモノの生産に、急ブレーキがかかっています。
 その結果、モノ不足が進んでいます。

 

 経済学の大原則ですが ・・・
 モノが減れば、価格は高騰。
 さらに買い占めが進めば、この傾向は強くなります。
 すでにマスクは世界的に高騰しています。

 

 米国の失業率は 2 月で過去最低レベルの 3.5%。
 その数ヶ月後、専門家の予測では、24.9 〜 42.0% という数字も挙がっています。
 不況によって、仕事が減り、収入が不足する状況で ・・・
 インフレ社会が訪れば、生きることさえ、困難になります。
 

 

.便利で安全な 「決済用 普通預金」

 

 2017 年から始める不況対策 の内容と重複しますが ・・・
 不況時にはとにかくキャッシュを多く持つこと。
 平常時に必要なのは売上の3ヵ月分、非常時は最低6ヵ月分以上。
 運用益など無視して、ひたすら現金を保有する。

 

 リーマン・ショック時にペイ・オフ制度が制定されました。
 利息のつく預金の残高は、1 行あたり 1 千万円までしか保証されないというもの。
 しかし 利息の付かない 「決済用 普通預金」 の口座を開設すれば ・・・
 普通預金として、気軽に利用できる上、全額保証されます。

 

 また政府などの ・・・
 支援策には、早めに目を通し、早めに利用 しておきましょう。
 https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf
 政府の予算が、底を突く前に。

 

 

8.大不況を乗り越える

 

 社会の方向性が 180 度変わった。
 企業経営の方向性についても、このように認識すべきです。
 2008 年のリーマン・ショックから立ち直り、好景気が続いた社会が突然、終わり ・・・
 大不況に突入することを前提に、用心深く経営に当たる 必要があります。

 

 まずは自分自身が感染しないこと。
 矛盾するようですが、最悪の事態を避けるために ・・・
 感染を前提に、基礎体力の維持向上 に努めておく こと。
 事前の準備は怠りなく。

 

 大不況の後には、新しい社会 が訪れます。
 コロナ不況対策の一方で、その準備が必要になります。
 過去の業歴や業種に固執することなく ・・・
 社会の変化に対応していきたいものです。

  

 

 ※参考記事

   岩田太郎 新型コロナ 米経済崩壊への最悪シナリオ これから3カ月で何が起こるのか
   鈴木貴博 世界恐慌かリーマン級か? コロナウイルスの本当の危険度とは

     「2017年から始める不況対策  2016.09.29

 

 ※参考文献

   ジム・コリンズ著 ビジョナリーカンパニーC自分の意志で偉大になる