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税理士法人 今井会計事務所

034.倒産する前に読んでおきたいドラッカー  2012.08.03


  今から30年以上前のこと、私はアルバイト先の先輩から、大変、重要な話を聞きました。それは「サラリーマンは何か1つに秀でるべきだが、経営者は少しずつでもよいから、幅広く知ること」です。当時はそんなものかと軽く受け止めていました。

 

 しかし経営者として経験を積んだ今、この言葉が正しかったことを痛感しています。例えば営業出身の方、サラリーマン時代は営業のみに力を入れればよかったのですが、経営者になった後も営業ひと筋では、他の部分から経営がほころんできます。

 

 経営者に限らず、社会人であれば「やりたいこと」と「やるべきこと」の区別が必要です。たまにこの区別がつかない従業員が入ってくると、「やりたいことをするなら、逆に私にお金を払いなさい」と注意しますが、なかなか直らないものです。

 

  サラリーマンとして勤務した後も、「やりたいこと」と「やるべきこと」の区別が付かない人が、独立して経営者になると、会社を倒産させる確率が高まります。「やりたいこと」に目を奪われ、他の経営要素が疎かになってしまうからです。

 

 逆に「やりたいこと」よりも、「やるべきこと」を優先させるようにすると、効率よく成果が上がります。P.F.ドラッカー著「マネジメント エッセンシャル版」で、経営の全体像を把握しておけば、多くの倒産は避けられたのではないでしょうか。

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033.ドラッカーのマネジメントで経営の全体像をつかむ  2012.08.02


  経営本も経済本と同じように、最初は具体的な内容のものから入った方が、興味が持続すると思われます。しかし、ある程度、慣れてきたら、経営の全体像を把握できるような本を何度も読んで、しっかり自分のものにすべきです。

 

 わかりやすいからと言って、具体性の高い各論ばかり勉強していると、その各論が経営全体の中でどんな役割を果たすべきなのかが解りません。また経営の全体像が見えないと、他の部分からほころびが生じ、けっきょく経営がうまくいかなくなるからです。

 

 経営の全体像を知るためにお勧めなのが、P.F.ドラッカー著「マネジメント エッセンシャル版」。多くの著名な経営者が愛読され、絶賛されている名著です。経営の全体像が網羅されており、1回読めば「経営とは何か」がぼんやりと見えてきます。

 

 私は5回読みました。気になる言葉を抜粋し、ワープロにまとめたところ60ページほどになりました。定期的に読み返して、仕事ぶりのチェックに利用しています。本書はとても1週間で読める代物ではありませんが、挑戦しがいがあります。

 

  ユニクロの柳井正さんがおっしゃる通り、ドラッカーの著書は、自分自身がドラッカーを必要とする時期にならなければ、読んでもピンと来ないものです。私も過去に何度か挫折し、2009年にやっとその世界に入ることができました。

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032.初心者におすすめはご近所の書店  2012.08.01


  経営本は経済予測本と違って、最新のものにこだわる必要はありません。10年以上経っても評価が下がらない「本物」もあります。これらは名著として語り継がれていますので、見つけるのは簡単です。しかし初心者には読みづらいものです。

 

 どんなに評判がよくても、自分自身が読み切れないような本を買っても意味がありません。Amazonのレビューだけでは判断できませんので、最初の頃は書店へ足を運びましょう。実際に手に取り、最初の部分を立ち読みしてチェックすべきです。

 

 今の自分には難しすぎると感じたら、将来の候補として棚に戻しましょう。文章、ページ数、活字の大きさ、印刷の濃さなど、内容とは関係ない部分も、重要なポイントになります。最近は年齢のせいか、印刷の薄い本はパスしています。

 

  私がよく利用するのは近所の書店です。家族と買い物に出かけたついでに立ち寄ります。また2〜3ヶ月に一度は、都心の大型店で20冊程度、買い込みます。最近はジュンク堂ロフト名古屋店がお気に入り。2時間ほど長居してチョイスします。

 

 このような大型店は書籍数が多すぎるため、初心者にはお勧めできません。けっきょく何を買ってよいのか決められないからです。ただし世の中には様々な本があることを知るには、よい場所です。一度、出かけられてみてはいかがでしょうか。

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031.月1冊のペースから始めたい「経営本」  2012.07.31


  経営本は経済本より多く出回っています。しかも間違ったことが書かれていても、経済予測本のように結果と比較することができません。また他人のおすすめが自分に合うとも限りません。だからこそ良書に出会うまでの道のりは長いのです。

 

 私は2006年6月からビジネス本を多読し始め、2007年、2008年は、約300冊ずつ購入しました。その大半が経営本です。最初に手にしたのが、W・チャン・キム共著「ブルー・オーシャン戦略」。なかなかの選択だったと言えます。

 

 しかしその後はつまらない本もたくさん読み、膨大な時間を浪費しました。実はこの間に良書を見つける目を養ったようです。ビジネス本の初心者は、最初の数十万円を投資と割り切り、たくさん買って、たくさん読むことではないでしょうか。

 

 実は本を読み始めると、お金が貯まります。本を読んでいる限り、他のことでお金を使う暇がなくなるからです。1冊あたり1週間かかる人は、たったの1,500円で1週間を過ごすことができます。難しい本なら1ヶ月、1,500円で済みます。

 

 「多読」の目的は、良書に出会うため、選択眼を養うため、考え方が偏らないため。また良書に出会ったら何度も繰り返し読むのが「精読」。この2つの読書法を使い分けましょう。まずは書店で1冊目を探されることをお勧めします。

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030.業績を安定させるために読む「経営本」  2012.07.30


  ベテラン経営者は長年の勘と経験に頼ります。しかし過去に囚われると、変動期には思わぬ判断ミスにつながります。一方、若い経営者は「何かをしたい」という願望と、「わからない」ために起きる不安の狭間で揺れ動いています。

 

 「勘と経験による経営」「願望と不安による経営」、この2つに共通するのは、「自分の思い」からスタートしている点。事業のあり方を決めるのは、顧客つまり社会ですから、一度、自分から離れない限り、「経営とは何か」は見えてこないものです。

 

  30代までの私は「経営とは何か」が見えないため、仕事を増やすことしか、業績を安定させる方法はないと考えていました。しかし一方では、そのような方法がいつまでも続く訳がないと、一抹の疑問を抱いていたことも確かです。

 

 このような状況から脱却したいと動き始めたのが2006年。45歳のときのことです。経営本を読んで「経営とは何か」を明確にし、これに基づいて経営を進めること。確信の持てる経営によって業績を安定させること。これらを目標にしました。

 

 その後は毎年100冊以上の経営本に目を通しました。次第に「経営とは何か」が見えてきたおかげで、業績をコントロールできるようになりました。その結果、精神的な疲労感が減少し、仕事に対して前向きな姿勢を取り戻すことができたのです。

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029.米国経済は浮上も破綻もなし?  2012.07.28


  米国経済は低迷したままではないでしょうか。リーマン・ショックまで続いた無秩序なマネーゲームのおかげで、相当、深い傷を負っているはずです。しかし欧州の方がより悲惨な状態にあるため、米国にとってはそれが幸いしているようです。

 

 ゲームマネーは「危険な地域から、少しでもマシな地域へ」。欧州から引き上げられたお金が米国にも流入しています。最も安全なのは日本ですが、低金利のため投資先として魅力に欠けます。米国債が買われる理由はこのあたりにありそうです。

 

 三橋貴明著「ユーロ崩壊」によれば、米国債も日本国債もデフォルトしません。なぜなら自国で自由に紙幣を刷ることができるから。ユーロ圏が危ないのは、各国で自由にユーロ紙幣を刷ることができないから。言われてみればその通りです。

 

 米国は11月に大統領選を控えています。この選挙を有利に戦うために、オバマ大統領がタイミングを見計らって、QE3(量的金融緩和策第3弾)の実施を発表すると、もっぱらの噂です。ここで量的金融緩和策について、ご説明しましょう。

 

 量的金融緩和策とは、FRBが米国債などを買い取ることによって、市場に出回る資金量を増やし、企業倒産などを防止する対策のことです。これによって今回も問題が先送りされますが、同時に大きな混乱も避けられると考えられます。

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028.2013年は中国経済に注意  2012.07.27


  経済本を読んでいると、リーマン・ショック並みの大激震が、いつ訪れても不思議ではなさそうです。震源地として1番目の候補に挙がるのはユーロ圏でしょう。2番目はどこか。それは中国ではないでしょうか。こちらはバブル崩壊が懸念されています。

 

  中国は輸出依存度の高い国ですが、欧州向け輸出高が減少し、成長率にブレーキがかかっています。また人件費も高騰し、「世界の工場」としての役割が、東南アジアへ移りつつあります。さらにバブル崩壊の指標となる不動産価格も下落し始めています。

 

 中国やインドは、長期的には経済成長が見込まれるそうですが、短期的にはバブル崩壊の可能性もあるようです。昨年、中国江蘇省生まれ、多摩大学大学院客員教授の沈才淋(しんさいひん)さんの講演をお聴きしました。

 

  沈さんによれば、中国は民主主義でないことが幸いし、対応策をスピーディーに実施できるため、リーマン・ショックなどの外変には強いそうです。ところが自国の政変には弱く、過去4回のうち、3回も不況を経験しています。

 

 今年はその政変の年です。中国トップが、胡錦濤(こきんとう)氏から周近平(しゅうきんぺい)氏に交代します。就任前から様々な問題を抱える中、中国の新しいトップがどのように乗りきっていくのか、世界中から注目を集めています。

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027.8月は円高と日経平均株価下落に注意  2012.07.26

 
8月は円高が予測されています。米国債の償還額が多いため、米国債を多く保有する日本人が、手にした米ドルを円に換金する(米ドルを売って円を買う)ため、起きるようです。さらに日経平均株価も下落する可能性があります。

 

 対米ドルの為替相場と、日経平均株価はきれいな相関関係を維持しています。つまり日経平均株価が下がると円高になります。なぜでしょうか。この関係をわかりやすく示すと以下のようになります。根拠部分は榊原英資さんの著書より。

 

 不況になる(日経平均株価が下がる) → 日本企業が保有する米ドル建て株式や債券を売る → 日本企業は米ドルを手にする → 米ドルを売って円を買う(この時点で円高ドル安が進む) → その円を借金返済に充てる → 円高が進みさらに不況になる

 

 トヨタは生産拠点をフランスやカナダへ、ホンダは米国へ移しつつあります。この動きから推測すると、それぞれの国の通貨、ユーロ、カナダドル、米ドルが安くなる。つまり、トヨタもホンダも「円高」が進むと予測しているのかもしれません。

 

 反対に「日本は多額の債務を抱えているから財政破綻する」と主張する人たちもいます。これが本当なら長期金利が上がり、「円安」に進むはずです。しかし現実は反対。理由はよくわかりません。何れにしても8月の円高と株価下落にはご注意ください。

 

 ※参考文献等  日本経済新聞  榊原英資著「通貨で読み解く世界同時恐慌」  

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026.なぜ「経済予測本」を先に読むのか  2012.07.25


  なぜ「予測本」を先に読んだ方がよいのでしょうか。頭で考えるのが得意な人は、最初から「解説本」で基本から学ぶべきです。しかし一般的な人は、難しい理屈から始めると、そぐに挫折します。だからこそ具体的な話から進めるべきでしょう。

 

 「為替の仕組み」の話よりも、「来年は1ドル60円台」の話の方が、取っつきやすいのではないでしょうか。「解説本」より先に「予測本」を読む理由はここにあります。しかし「予測本」を読み進めると、やがて意味がわからなくなります。

 

 必要性を感じた時点で「解説本」の登場です。たとえば為替を知りたいなら、角川総一著「為替が動くとどうなるのか」がお勧めです。為替相場、金利(短期と長期)、株式相場、通貨の供給量、ソブリン債(国債)などは、すべてリンクしています。

 

 これらが頭の中で1本の線でつながるとしめたものです。たとえば円の供給量を増やすと、円安が進みデフレを脱却できます。しかし日銀が第一歩を踏み出せないのは、長期金利が上がり、日本国債の暴落が予想されるからかもしれません。

 

  市場を流通する円の量を増やす → 多くあるものは価値を下げる → 円の価値が下がる → インフレ(物価・株価が上がる) → 長期金利が上がる → 日本国債が償還できなくなる → 日本が財政破綻する・・・このような流れでしょうか。

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025.経済本の読み方  2012.07.24


 いざ経済本を読もうとしても、何から読み始めてよいのか、最初はわからないものです。私は経済本を「予測本」と「解説本」に分けて考えます。まずは半年以内に発行された「予測本」を、Amazonのレビューなどで下調べしましょう。

 

 そして評判のよさそうなものを数冊ピックアップしたら、ネットではなく実際に書店で現物を確認し1、2冊、購入しましょう。ページ数や、長さ、文体、活字の大きさなどの点で、自分で読みにくいものを買っても、途中で投げ出してしまうからです。

 

 初めての方にはやや難しいのですが、内容に偏りが少なく、経済の基本知識も得られる点でお勧めなのが、ミスター円こと榊原英資さんの著書「通貨で読み解く世界同時恐慌」です。この本を読んだら、必ず反対意見の人の本も読んでおきましょう。

 

 たとえば為替の問題。「円高」と予測する著者が多い一方、中には「円安」を主張し続ける藤巻健史さんのような方もみえます。新聞広告を見ると著書「なぜ日本は破綻寸前なのに円高なのか」は大好評のようですが、Amazonのレビューはいかに?

 

 結論は円高か円安の何れかしかありません。だからポイントは根拠にあります。何を根拠に結論を出しているのか。その部分を理解しておけば、今後、根拠部分に動きがあった時点で、為替相場が反対に動く可能性に気づくことができるからです。

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024.大きなミスを避けるために読む「経済本」  2012.07.23

 
経済の仕組みが大まかにわかると、大きなミスを避けられるようになります。たとえば見通しが不透明だとわかれば、設備投資や人員補強を見送ることができます。円高が進むとわかれば、銀行の勧めるがままに外貨に手を出さなくなります。

 

  これらで判断ミスを犯すと、日常的なミスよりも、はるかに大きな損失を被ります。おかげで経営危機を迎える会社さえあります。しかし多くの人が経済を理解しようとしません。なぜなら経済を難しいものと考えているからではないでしょうか。

 

  確かに学者レベルを目指すのは困難と言えます。しかし目的は「自社の経営に役立てるため」。このレベルなら、数ヶ月の勉強で、効果が出始めるものです。実はこの私も2008年7月まで、経済予測本をまともに読んだことが、一度もありませんでした。

 

 最初に手にしたのが副島隆彦著「連鎖する大暴落」。そこには2ヶ月後に起きる米国発金融危機のことが書かれていました。その予測どおりリーマン・ショックが起きたのです。最初の1冊目からいきなり当たったおかげで、俄然とやる気が出ました。

 

 その後は経済に関する予測本と解説本を片っ端から読んで、実際の記事やニュースと比較しました。中小企業は経済の基本さえ押さえれば、大きな判断ミスを避けられます。お金はやはり大切なものなので、ぜひチャレンジしていただきたいものです。

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023.ビジネス本を読む目的  2012.07.21


  2008年7月、私は偶然手にした副島隆彦著「連鎖する大暴落」のおかげで、リーマンショックの一ヶ月前に米ドル建て生命保険を解約しました。たった1,575円の本のおかげで、数十万円のドル暴落による損失を回避できたのです。

 

 さらに実行していれば、大儲けできたであろう残念な話もあります。たとえば金の価格。当時は1gあたり2,400円台でしたが、現在は4200円台。また飛島建設の株価は当時1株12円でしたが、その後210円台まで上がりました。

 

 「1,500円の本が1,500万円の利益に化ける」ことも十分あり得るのです。だから本ほど安いものはないと考えています。しかし私が本当に求めているのは、このような結果ではなく、何がどうなると結果がどうなるのかという部分です。

 

 たとえばいくら財産があっても、稼ぎ方を知らなければ不安でたまりません。逆に稼ぐ方法と破綻の原因を知っていれば、財産はなくても、心に余裕を持って生きられます。「不安は無知から生ずる」とは、偉大な哲学者カントの言葉です。

 

  私が本を読む目的はここにあるのかもしれません。自分がどうあるべきかを決めるために、経済の仕組み、経営の方法、人間の本質、過去の歴史、科学技術の未来など、今、生きている世界に対する理解を深めようとしているのでしょう。

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022.ビジネス本の魅力  2012.07.20


  自分の思考を飛躍させるためには、非日常に触れるのが一番です。講演の他にはセミナーや異業種交流会もあります。しかし何れもお金と時間がかかる割に成果が得られません。セミナーの中には高額な教材を買わせることが目的のものもあります。

 

 異業種交流会は勉強ではなく人づきあいを学ぶ場です。目的は「よい出会い」。中には遊び中心の交流会もあれば、あまりに負担が重く本業が疎かになる交流会もあります。求める目的に合わなければ、さっさと辞めてしまうことです。

 

 私は主にビジネス本を読みます。年間150〜300冊購入します。最後まで読むのは約20%。なぜ多く本を買うのか。それは良書に出会うため。なぜ最後まで読まないのか。大半の本は最初の100ページに大切なことが書かれているからです。

 

 本の魅力は、日常では出会えない人たち(分野・レベル・場所)のエッセンスが、安く簡単に手に入ること。優れた先人の言葉にも出会えること。好きな時間に、好きなだけ、好きな場所で吸収できること。捨てても恨まれないこと。

 

 たくさん本を読んでいると、毎日のように新たな発見に出会います。そこで無知に気づかされます。価値観を微調整するために、自分と格闘しなければいけません。そうするうちに自分に固執する生き方の愚かさに気づくこともできます。

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021.野口健さんから学んだこと  2012.07.19


  20代最後の夏、私は山に登りました。場所は八ヶ岳と南アルプス。ところが何組かのおばさん登山隊に抜かれた末、やっとの思いで登頂しました。だからこそ野口さんが達成された「史上最年少 7大陸最高峰制覇」のすごさもよくわかります。

 

 しかしどんな分野にも、並み外れた運と才能を備えた人がいます。だから一般の私たちが、その驚異的な成果から学べることは、意外に少ないものです。野口さんから学ぶべきことは、その後のブレない生き方にあるのではないでしょうか。

 

 富士山やエベレストの清掃、フィリピンでの戦没者の遺骨収集、これらをボランティアで行っていられるそうです。その動機は「ロマン」だと答えられていました。この講演をお聴きし、私は「小さな思いで生きていてはいけない」ことを痛感しました。

 

 人間の能力差など大したものではありません。何が人生を決めるのかと言えば、それは各人の思い。小さな思いで生きていれば、小さな人生しか巡ってきません。自分の可能性を最も否定しているのは自分自身なんだと気づくべきでしょう

 

  野口さんの話に戻ると、富士山を世界遺産にしたいと叫んだところ、多くの抵抗にあわれたそうです。私も経理の合理化を提案したところ、抵抗にあったことがあります。世の中には環境や会社がよくなると、都合が悪くなる人もいるようです。

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020.努力の時期と飛躍の時期  2012.07.18


 経済が成長している時期、安定している時期は、日常的な努力さえ怠らなければ、何とかやっていけるものです。周囲に歩調をあわせるだけで、それなりの生活を送ることもできます。1945年の終戦以来、日本はこのような道を歩んできました。

 

 しかし2008年のリーマン・ショック以降、世界経済は急変しました。大きな要因は「欧米諸国の衰退」と「新興国の台頭」でしょう。このような大きな変動期に入ると、日常的な努力だけでは生き残れないと、私は考えています。

 

 鉄道に例えると、日常的な努力とはレールの上を走ることです。しかし変動期には、そのレールの行き先が間違っている可能性があります。真面目に努力するほど、貧困になる恐れもあります。だからレールを敷き直さなければいけません。

 

 そのためには、日常的に使い慣れた思考から「飛躍」する必要があります。「異なる物の見方」「新たな知識」「未知なる世界」に触れ、自分の価値観の一部をぶち壊し、そこに新たなものを採り入れて、再構築しなければいけません。

 

  そこに求められるのは、日常ではなく、非日常です。先週、アルピニストの野口健さんの講演をお聴きしました。成果は「今の自分ではいけない」ことに気づかされたこと。今後も意識的にこのような機会を増やしたいものです。

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019.火事場の馬鹿力をコンスタントに発揮する  2012.07.17


  人間は非常時になると大きな力を発揮することができます。これは「火事場の馬鹿力」と呼ばれ、自分で驚くことさえあります。しかし喜んでばかりはいられません。裏を返せば、平常時は持っている力のほとんどを発揮していないのですから。

 

 人生は非常時よりも平常時の方がはるかに長いものです。火事場にしか本来の力を発揮できないような生き方は、もったいないと言えます。そこで平常時でも火事場の馬鹿力が出せるように訓練すると、見違えるほど成果が上がります。

 

 どうすればよいのでしょうか。それは自分の環境を自ら「火事場」にすることです。何も危機的状況を作れという訳ではありません。今の自分よりも高い目標を持つこと。つまり自分の限界に挑戦し続けるようにするのです。

 

  自分の限界に挑戦し、それを超えた経験を持つ人だけが、自分の成長を実感し、そこに生き甲斐を感じることができます。比較すべきは昨日の自分。反対に身近な他人と比較すると、周囲のレベルが低ければそこに甘んじてしまいます。

 

 かつて私は「火事場だけ頑張る人間」でした。テストは一夜漬けの名人。前日になると集中力が増すことを知り、ぎりぎりまで努力しませんでした。ところが社会人になり、このままでは「要領のよい器の小さな人間」に終わることを知ったのです。

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018.もう1つの見えないコスト「時間」を縮める  2012.07.14

   
  人件費は「時間給×労働時間」の算式で求められます。月給制を採っていても、時間外労働はこの算式に割増率を乗じる訳ですから、基本はこの算式によるものと考えられます。もう1つの「見えないコスト」は、この算式の中の「時間」です。

 

  従業員1人1人の時間当たりの生産性を測定している企業はほとんどありません。誰が生産性が高く、誰が生産性が低いのかが曖昧なまま、給料や昇進が決まっています。おかげでコストが上がり、価格を引き上げ、企業経営を圧迫しているのです。

 

 会社が求めるコストダウンと生産性向上、従業員が求める雇用の安定は、以下のプロセスで両立が可能です。 ①作業時間を縮める → ②生産性を高める → ③コストが下がる → ④価格が下がる → ⑤仕事が増える → ⑥雇用が安定する

 

 しかし世の中にはいろんな人がいます。プラス思考の人はたくさん仕事をすると、能力も身に付くし、これで社内の地位も安泰だと考えるでしょう。一方、マイナス思考の人は同じ給料でたくさん仕事をすると、損をしたと考えるようです。

 

 少子高齢化が進む日本社会では、雇用市場も縮小し、失業率も高まる恐れがあります。マイナス思考の人は成長が止まり、能力の低下が進みますから、やがて就職先もなくなるでしょう。またこのような人を雇用する企業もどこか覇気がないものです。

 

  従業員を生産性の高い人間に育てる。それによって会社も本人も繁栄することができます。万が一、自社が倒産しても、従業員が再就職に困ることはないでしょう。そのスタートは「作業時間をいかに縮めるか」にあるのではないでしょうか。

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017.人件費の見える化  2012.07.13

  
  会社にとって従業員は「収益源」であると同時に「コスト」でもあります。生産性の低い従業員は「コスト」の意味合いが強くなります。しかしなぜその事実に気づかないのでしょうか。それは「人件費が目に見えないコスト」だからです。

 

 自分の給与が何を根拠にいくら支払われているのかが明瞭になっていないからです。ある会社では「人件費の見える化」のために、各従業員ごとに「売上高と支払ったコスト、残る利益」を明らかにし、1人1人と面接 を行っています。

 

 このようなことをきちんと実施すれば、給料が低くても納得しやすく、本人が努力すべき方向性も見えてきます。労使が対立する時代は終わったと思います。トヨタのような優良企業ならいざ知らず、中小企業は存続さえ危ない状況です。

 

 労使が利益をめぐって対立している余裕などありません。業績を伸ばすために、全員が一丸となって、同じ方向を目指すべきなのです。そのためには労使間の理解が欠かせません。「人件費の見える化」は有効な方法の1つではないでしょうか。

 

 言葉は抽象的で具体性に欠けるため、食い違いが生じます。反対に数字には具体性があります。人件費の見える化によって、算定された数字を材料に、従業員の給料が増え、かつ会社も繁栄する方法を、両者で模索されてはいかがでしょうか。

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016.1 時間あたりの人件費の算定方法  2012.07.12

 

   コストダウンを進める場合は、「コストダウンのためにそれ以上の人件費をかけない」。一方、生産性向上を進める場合は、「かけた人件費に対して、より収益性を高めること」がポイントになります。その基準となる人件費の簡単な算定方法をご説明しましょう。

 

 (1)年間の人件費  ①給料の総支給額 + ②社会保険料 + ③通勤手当
  (注)①自社発行の源泉徴収票の「支払金額」欄より ②源泉徴収票の「社会保険料等の金額」より ③月額×12 
    社会保険料の会社負担額は②よりやや多い金額になりますが、計算の簡素化のため個人負担分で計算
                      
 (2)1時間あたりの人件費
  (1)で求めた年間人件費 ÷ ④年間労働時間(残業時間を含む)
  (注)④がわからない場合は、1800時間で計算してください。

 

  
 ● (例)年収500万円、通勤手当が月額1万円、社会保険料が年間で約70万円の従業員の場合。

 

 (1)年間の人件費
  ①給料の総支給額 + ②社会保険料 + ③通勤手当 = 582万円
                      

 (2)1時間あたりの人件費
  (1)で求めた年間人件費 ÷ 1800時間 ≒ 3,233円/時間  →  1日8時間なら25,864円/日

 

  この方法により各従業員の1時間あたりの人件費コストが計算できれば、各従業員が「勤務時間内に自分は何をすべきか、何を切り捨てればよいのか」「1時間、1日、1ヶ月あたりの数値目標」を考えるきっかけになるのではないでしょうか。

 

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015.人件費は目に見えないコスト  2012.07.11

 
 「コストダウン」と「生産性向上」、実は人件費と密接な関係にあります。まずはコストダウン。コピーに裏紙を使用したり、エアコンの冷房温度を高く設定する企業があります。しかしかえって高い人件費がかかってしまうケースもあります。

 

 裏紙を使うと紙づまりが起きます。その度に1人の従業員が修理し、さらにその他の従業員の作業も中断します。またエアコンの設定温度を上げると作業効率が落ちます。2例とも環境的によくても、コスト面からは疑問が残ります。

 

 私たちは 目に見えるコストダウンに囚われがちです。するともう1つの目に見えないコスト、「人件費」がそれ以上にかかってしまう 恐れがあります。多くの企業でコストダウンがうまく進まない理由は、この点にあるのではないでしょうか。

 

 一方、生産性向上は、時間当たりの収益性を高めるためのものです。つまり、こちらも「人件費のコストダウン」と言えます。だから両者を成功させるためには、まず自社の人件費について、正しく理解する必要があると言えます。

 

 1990年代のバブル崩壊後、不動産や株式の時価が暴落したにもかかわらず、人件費だけが上昇しました。コスト削減を考える場合、まずは人件費に注目する。何を進めるにしても、人件費への影響を、必ず念頭に置かれるべき でしょう。

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代表者のプロフィール

税理士法人 今井会計事務所
代表社員 税理士 今井 睦明


1960年生まれ 名古屋市出身 1989〜1993年 税理士試験 法人税法、消費税法、事業税、簿記論、財務諸表論、全5科目合格
 
1994年税理士登録 日本税理士会連合会 登録番号 税理士法人3430 税理士78397 名古屋税理士会名古屋北支部所属

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