成功者の考え方に学ぶ  2018.07.25

 

  

1.今の自分から 1 歩、抜け出す

 

 本を読んで、優れた人の考え方に触れてみる。
 このような習慣を、身につけました。
 自分の発想に固執するよりも、はるかに高い確率で、人生が改善される からです。
 今回のテーマは 「成功者の考え方に学ぶ」。

 

 Thinkers 50 (世界のビジネス思想家トップ 50) という賞があります。
 2 年に 1 度、選出されるそうですが ・・・
 クレイトン・M・クリステンセンは、世界 1 位を 3 度 (実質 6 年間) も、受賞 しています。
 世界中のビジネス思想家の中で、ずば抜けた存在と言えます。

 

 優れた人の考え方を学んだとしても、同レベルの成功などありえません。
 しかし、今の自分から 1 歩、抜け出すためのヒント が、見つかる可能性があります。
 参考図書は、「自分を成長させる極意(ハーバード・ビジネス・レビュー ベスト10選)」
 第 1 章、クリステンセンの 「自分の人生を成功に導く」 です。

 

 

2.「思う」 と 「考える」 の違いに気づく

 

 クリステンセンが ・・・
 成功するために、重要と言っているのは 「考え方」。
 その前に、私たちは、致命的な誤りに気づくべきです。
 それは 「考えていない」 という事実。

 

 多くの人は、「思う」 ことを 「考える」 ことと、勘違いしています。
 「思う」 は、本能や感情から、自然に湧き出てくるものです。
 だから 「思う」 ことが多い人は、本能や感情に流されがちです。
 一方、「考える」 は、自らの意思によって、行う ものです。

 

 人生に主体性を取り戻すためには、セルフ・コントロールが必要。
 本来の自分がドライバーだとしたら、マシンであるもう 1 人の自分を、うまく使いこなすべきです。
 そのためには、「思う」 をやめて 「考える」。
 この切換えによって、人生は変わるはずです。

 

 

3.「考え方」 とは、考えるための道具

 

 繰り返しますが ・・・
 クリステンセンは 「考え方」 が重要と述べています。
 ところで 「考え方」 とは、何なのでしょうか。
   「考え方」 とは、考えるための道具 ではないでしょうか。

 

 人生に対して、成功を求めるのであれば ・・・
 自分を成長させなければいけません。
 さらに自分に対して、成長を求めるのであれば ・・・
  自分の 「考え方」 を、優れた 「考え方」 に入れ替える。

 

 このような作業を、繰り返すべきでしょう。
 「考え方」 つまり考えるための道具は ・・・
 書店などへ行けば、1 冊たった 2 千円程度で、手に入れることができます。
 優れた道具と出会うチャンスは、身近にいくらでもあります。

 

 

4.考え方 @ 幸せなキャリアに必要なもの

 

 幸せなキャリアを歩むために ・・・
 本書には、臨床心理学者のフレデリック・ハーズバークの言葉が紹介されています。
 人生で強い動機づけとなるのは、お金ではない。
 責任の中で成長し、他者に貢献し、成果を認められる機会だ。

 

 このような経験を重ねていくと ・・・
 仕事面のみならず、人格や人生にまで、よい影響が及びます。
 さらにマネジメントを正しく実践すれば、自分以外の人を、その方向へ導くことができます。
 人を育てることによる、深い喜びが、そこにあります。

 

 キーワードは、「責任」 「成長」 「貢献」 「成果」。
 ドラッカーを学んだことのある方であれば、既にお馴染みのものばかり。
 成功者にも、いろいろなタイプがあります。
 ドラッカーとクリステンセンは、視点や価値観が近い と思われます。

 

 

5.考え方 A 不幸な成功者にならないために

 

 多くの人にとって、人生の最終目的は、「幸せ」 ではないでょうか。
 ただし 「幸せ」 の中身は、人それぞれ。
 クリステンセンは、「家族」 も、その 1 つに挙げています。
 ところが 「家族」 との幸せを望みながら、不幸になってしまう 人たちが、少なくありません。

 

 何故、反対の結果を招いてしまうのでしょうか。
 クリステンセンによれば ・・・
 人生の目的 (=幸せ) について、ほとんど考えていない。
 その結果、自分の時間、エネルギー、能力の配分を間違えたから。

 

 さらに、この問題の根本には、近視眼的な考え方 があると。
 達成意欲の強い人たちは、目先の成果を求めます。
 短期間の内に成果があがる仕事に、つい飛びついてしまいます。
 逆に、長い時間を必要とする家族関係が、犠牲になるのではないでしょうか。

 

 

6.考え方 B 社員の協力を得る方法

 

 事業を成功させるためには、社員の協力が必要です。
 ところが社員の多くは、変化を嫌い、新事業に抵抗するものです。
 @ その新事業に参加して、得られるものについて、社員はどの程度、賛同しているか。
 A 望ましい結果を生み出す方法について、社員はどの程度、賛同しているか。

 

 2 つの質問の答が、好ましくない場合、経営者は大いに困惑します。
 創業時であれば、権力を用いたとしても、やむを得ないかもしれません。
 しかし、現代の民主主義社会において、権力の効果には疑問 があります。  
 そこで有効なのが 「文化」 を定着させる方法。

 

 「文化」 とは、以下の要件を満たすものです。
 @ 繰り返し用いられる方法として、組織内で暗黙のうちに強制されている
 A その効力は実証済みであり、受け入れられている
 「権力」 と 「文化」 の大きな違いは、「強制」 と 「自主性」 にあります。

 

 

7.考え方 C 過ちへの対応

 

 クリステンセンは、強靱な意志の持ち主です。
 たった 1 度の過ち (例外) もいけない。
 このように述べています。
 しかし大半の人にとって、それは不可能。

 

 私自身が、実践してきた方法を、紹介します。
 それは 「やりたいこと」 よりも 「やるべきこと」 を、優先 させる習慣。
 定期的に、自分の思考や行動を、チェックしています。
 「最近まずいな」 と思う度に、小さな軌道修正を繰り返しています。

 

 「思う」 ことが多いと、本能や感情に流されがちです。
 だから、「やるべきこと」 よりも 「やりたいこと」 を、優先させてしまいます。
 それが原因で、「やるべきこと」 が、疎かになるため ・・・
 なかなか成果に恵まれません。

 

 

8.考え方 D 謙虚さと自尊心 その1

 

 成長とは、「よい方向へ変わる」 ことと、考えています。
 ただし、変わるためには、今の自分を否定しなければいけません。
 謙虚な人は、思考や行動の一部を、さっさと改め、よりよい自分に生まれ変わります。
 その理由は ・・・

 

 クリステンセンは、次のように述べています。
 謙虚な人たちは、みな 「高い自尊心」 を持っている。
 自尊心、言い換えれば、自信があるからこそ、自分の一部を、謙虚に改める ことができるのではないでしょうか。
 つまり 「謙虚さ」 と 「自尊心」 は、セットと言えます。

 

 一方、自尊心のない人は、自分が変わることを拒絶します。
 1 つの思考や行動を、注意されたにもかかわらず ・・・
 自尊心が足りないので、全面的に否定されたと、感じてしまうから ではないでしょうか。
 結果的に、成長するチャンスを逃します。

 

 

9.考え方 D 謙虚さと自尊心 その2

 

 クリステンセンによれば ・・・
 謙虚さは卑屈な行動や態度ではなく、他者を敬う気持ちから生まれるものだ。
 自尊心のない人は傷つきやすく、傷つくことを、極度に恐れます。
 卑屈な行動や態度を取るのは、他者から攻撃を受けないためであり、相手を敬っている訳ではありません。

 

 「自尊心を傷つけられた」 という言葉がありますが ・・・
 本物の自尊心を備えた人たちは、他人の言葉に傷つくことなど、ありえない でしょう。
 なぜなら ・・・
 謙虚な人たちは、自分が何者かを知っており、そのことに満足している からです。

 

 職業や学歴に関わらず ・・・
 これ以上でもなければ、これ以下でもない自分を、ほぼピンポイントで認識 しています。
 他人の評価に惑わされることなく、自分らしい生き方を、全うしようとします。
 批判に傷つくこともないので、誤りについては、率直に指摘されることを好みます。

 

 

10.考え方 E 「正しい物差し」 で人生を評価する

 

 クリステンセンは述べています。
 神が私を評価する物差しは、お金ではない。 
 私が関わりを持った 1 人 1 人である。
 このような結論にたどり着いた。

 

 自分がどれだけ高い名声を得られたか。
 これに気を病むものではない。
 どれだけ他者がよりよい人間になれるよう助けたか。
 これに気を病むべきである。

 

 「物差し」 とは ・・・
 過去の経験などによって、自分の中に構築された、価値判断基準ではないでしょうか。
 ただし、これも考え方の 1 つに過ぎません。
 より優れたものに取替えたり、磨き上げていく、必要がある でしょう。

 

 

11.自分で考えて答えを生み出す

 

 これまでの人生の中で、真剣に努力したことが、2 度だけあります。
 1 度目は、国家試験に挑んだ、28 歳からの 4 年半。
 ただし、受験用のテキストや問題集など、敷かれたレールの上を、ひたすら走っただけ。
 知識と技術、資格は得られましたが、精神的自由という点では、何 1 つ改善されませんでした。

 

 2 度目は、経営戦略の勉強を始めた、45 歳からの 5 年間。
 前回と違い、何をすべきかわからないので、暗中模索、先が見えない中を、手探りで進みました。
 そこで気づいたのは、自分の人生を、自分の意思によって、わずかながら変えられる こと。
 もちろん自由自在とまではいきませんが。

 

 何が、幸いしたのでしょうか。
 それはクリステンセンが勧める、「自分で考えて答えを生み出す」。
 このような作業に、日々、明け暮れざるをえなかった。
 おかげで、「考える」 ことの本質を、ようやく理解し始めたから、なのかもしれません。

 

 

12.優れた考え方との出会い

 

 自分自身に固執する限り ・・・
 今の自分から、抜け出すことはできません。
 だから、成功者の考え方を学び、自分の考え方と入れ替える。
 この作業を繰り返すと、成長することができます。

 

 そのために ・・・
 まずは、「思う人」 から、「考える人」 へ、変わる 必要があります。
 それによって、「本能や感情に流される人生」 と 「自ら主体的に前進する人生」。
  この2つの人生の違いを、明確に実感できるはずです。

 

 本書には、第 1 章のクリステンセン以外にも・・・
 第 2 章のP.F.ドラッカーほか、全部で 10 のレビューが掲載されています。
 まだ、半分も、目を通していませんが・・・
 優れた考え方との出会いを、楽しみにしています。

 

 

 ※参考文献 
   クレイトン・M・クリステンセン共著「自分を成長させる極意(ハーバード・ビジネス・レビュー ベスト10選)」