016.1 時間あたりの人件費の算定方法 2012.07.12
コストダウンを進める場合は、「コストダウンのためにそれ以上の人件費をかけない」。一方、生産性向上を進める場合は、「かけた人件費に対して、より収益性を高めること」がポイントになります。その基準となる人件費の簡単な算定方法をご説明しましょう。
(1)年間の人件費 ①給料の総支給額 + ②社会保険料 + ③通勤手当
(注)①自社発行の源泉徴収票の「支払金額」欄より ②源泉徴収票の「社会保険料等の金額※」より ③月額×12
※社会保険料の会社負担額は②よりやや多い金額になりますが、計算の簡素化のため個人負担分で計算
(2)1時間あたりの人件費
(1)で求めた年間人件費 ÷ ④年間労働時間(残業時間を含む)
(注)④がわからない場合は、1800時間で計算してください。
● (例)年収500万円、通勤手当が月額1万円、社会保険料が年間で約70万円の従業員の場合。
(1)年間の人件費
①給料の総支給額 + ②社会保険料 + ③通勤手当 = 582万円
(2)1時間あたりの人件費
(1)で求めた年間人件費 ÷ 1800時間 ≒ 3,233円/時間 → 1日8時間なら25,864円/日
この方法により各従業員の1時間あたりの人件費コストが計算できれば、各従業員が「勤務時間内に自分は何をすべきか、何を切り捨てればよいのか」「1時間、1日、1ヶ月あたりの数値目標」を考えるきっかけになるのではないでしょうか。
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