015.人件費は目に見えないコスト 2012.07.11
「コストダウン」と「生産性向上」、実は人件費と密接な関係にあります。まずはコストダウン。コピーに裏紙を使用したり、エアコンの冷房温度を高く設定する企業があります。しかしかえって高い人件費がかかってしまうケースもあります。
裏紙を使うと紙づまりが起きます。その度に1人の従業員が修理し、さらにその他の従業員の作業も中断します。またエアコンの設定温度を上げると作業効率が落ちます。2例とも環境的によくても、コスト面からは疑問が残ります。
私たちは 目に見えるコストダウンに囚われがちです。するともう1つの目に見えないコスト、「人件費」がそれ以上にかかってしまう 恐れがあります。多くの企業でコストダウンがうまく進まない理由は、この点にあるのではないでしょうか。
一方、生産性向上は、時間当たりの収益性を高めるためのものです。つまり、こちらも「人件費のコストダウン」と言えます。だから両者を成功させるためには、まず自社の人件費について、正しく理解する必要があると言えます。
1990年代のバブル崩壊後、不動産や株式の時価が暴落したにもかかわらず、人件費だけが上昇しました。コスト削減を考える場合、まずは人件費に注目する。何を進めるにしても、人件費への影響を、必ず念頭に置かれるべき でしょう。
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