成功と失敗を占う「タイムラグの法則」 2009.06.11
成功と失敗について考えるとき、私は1つのシンプルな法則を用いる。名付けて「タイムラグの法則」。内容は次の2つに分かれる。
第1法則は「今の自分(結果)は、過去の自分に原因がある」。これは、現在の成功や失敗を分析する場合に用いる。第2法則は「将来の自分(結果)は、今の自分に原因がある」。これは、将来の成功や失敗を予測する場合に用いる。
努力してもよい結果が出るまでには時間がかかる。また、怠けても悪い結果が出るまでには時間がかかる。前提としているのは、原因と結果の間には必ずタイムラグがあるということだ。
このタイムラグの法則を知らずに、成功や失敗の原因を、その時点の自分に求めると、大きな間違いを犯すことになる。
たとえば「成功を手に入れた」ケース。成功(結果)の原因は、地道に努力した「過去の自分」にあったはずなのに、派手な生活を送る「今の自分」を正当化してしまう。すると、将来には絶不調が待ちかまえていることだろう。
逆に「成功できない」ケース。現在の努力(原因)は、「将来の自分」にしか結果として表れないのに、性急に「今の自分」に求めてしまう。すると何でもすぐにあきらめ、いつまで経っても成功できない人生を歩むことになる。
「失敗には必ず理由があるが、成功はそうとも限らない」と言われる。ビギナーズ・ラックも、その手のものだ。成功の分析や予測は、失敗の分析や予測するよりもはるかに難しい。
まずは大きな失敗を避けることを考えるべきだろう。次回以降もこのテーマでお話をつづけたい。